与川道全図中仙道 木曽路 与川道

南木曽から十二兼駅を経て野尻宿へ到る10キロの道は、十二兼駅周辺の羅天地区で、川幅狭まり急峻な崖が続く。その崖に危うい道を着け、桟(かけはし)を渡して街道としていた。

だけど大雨で木曽川が荒れると度々川留めとなったという。

それを嫌って、脇道として5〜6キロ遠回りにはなるが与川道という峠越えの街道が設定された。

この道は標高400mの三留野宿から与川を経て850mの根上(ねのうえ)峠を経て野尻宿に到る道です。

今回はその与川道を歩くことにしました。

10時10分の中津川発の普通電車に乗ります。
中津川の駅前には木曽の五木が植えられています。

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ヒノキ、ネズコ、サワラ、アスナロ、コウヤマキ
です。

途中、落合川のダム湖がきれいでした。南木曽駅を10時30分の出発です。

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落合川のダム湖です 与川道分岐 11時05分 東山神社

ぶらぶらして東山神社の分岐へ着いたのは11時過ぎでした。
南木曽岳を見ながら登っていくと南木曽岳登山道が右に分かれます。このあたり花のきれいな山里の道です。

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南木曽岳を見ながら 花がきれい 旧街道

所々舗装道路から離れて旧街道が残されています。11時50分に三留野村と与川村の境界だったという正善沢を通過しました。

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旧街道 正善沢の説明 境界争いもあった のどかな山里を行く

この後いくつかの橋を渡り右に左に曲がったり、民家の脇を通ったりする複雑な道です。
とても2万5千の地形図では辿りきれませんが、前述のように丁寧な道案内があり迷わず歩くことが出来ます。

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沢を渡る また沢を渡る 小川野平に出た

12時23分、小川野平にある与川村庄屋屋敷の案内を見て、ここから山中に入っていきます。

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与川村庄屋屋敷の案内 山道に入る 焼酎のお茶割りで

お腹も空いてきたので道端に座って弁当にしました。焼酎で軽く喉を潤します。
20分ほど休んで12時50分に出発、人気の無い街道を行きます。

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山里に出る カタクリかなあ オーストラリアのグループ

すると前方に珍しく人声が、しかも外人さんです。オーストラリアから来た10人ほどのグループで今日は妻籠まで行って泊まるという。こんな日本人でもあまり通らない道を良く知っていたもんだと感心しました。

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一旦里に出て また山に入り 須合平に出てくる
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阿弥陀堂から少し登る 遠く中央アルプスが見える 道端の宮さんかな

1時33分、須合平に到着、阿弥陀堂を見ました。そこから当初思っていた道とは別の山道に入り「らんかん橋」を49分に渡りました。
昔、京の姫様が来るので、欄干のある橋を作ったとかです。

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らんかん橋の由来 ピンクの花がきれい 根の上峠への登り口

この辺りの標高が700mで、ここから根ノ上峠まで150mほどの登りになります。
途中は気持ちの良い山道で、石仏道標があったりして、2時17分根の上峠到着です。

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気持ちよく登る 右やまみち 左のじりみち 根の上峠 2時20分出発

ここから野尻駅までは舗装された林道で、南木曽町から大桑村に入ります。
大桑村に入ると、これまでと違って中山道の案内は一切無くなります。代わって「のぞきど森林公園」とか現実の世界に引き戻されます。
国道19号線の下を潜って、野尻駅到着は3時20分でした。

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林道を下る ダムがあった 野尻宿に下りてくる

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野尻駅 3時20分到着 宿場の町並み 2階が出ている 営業しているようです

与川026帰りの電車は4時19分まで無いので、野尻宿を少し見学して、スーパーでビールとつまみを買って誰も居ない駅の待合室で小宴を一人で開きました。

三留野宿から中山道本道で野尻宿・須原宿へ