藪原宿〜奈良井宿〜日出塩駅
2009年8月22日
中山道も中間点を越え、今日は木曽路の最終です。
だんだん遠くなるので今日は名古屋発7時のしなの1号にしました。指定席は満員です。山行きの人が多いようです。自由席はどうかなと思います。
ところで今日は会社のIさんが参加して二人なのですが、一人のときと同じように青空フリーパスを2枚買ったのですが失敗でした。二人以上なら木曽路フリー切符がお徳でした。反省。
木曽福島で普通列車に乗り換え、藪原到着は9時21分です。トイレを済ませ身支度整えて9時30分ごろの出発です。
駅前広場を一寸後戻りして線路を潜り駅の反対側に出ます。D51の機関車が展示してある一角に一里塚の碑があり、そこを線路沿いに進むのが街道です。
藪原宿は鳥居峠の上り口でもあり昔は栄えた宿場だったらしいが、その跡はあまり残っていないようだ。ただ全体としては宿場の雰囲気が感じられる。
高札場跡や本陣跡も案内のみ、お六櫛を商う店が数件ある。
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藪原駅前の広場から鳥居峠方面 |
D51と一里塚跡の碑 |
高札場跡 赤いポストが珍しい |
案内に従いJRの線路を再度潜ると、道は自然に鳥居峠へ導かれ、迷う所も無い。
途中、飛騨街道との追分や鷹匠役所の案内があるが、これも案内のみ。原町の水場で美味しい水を飲み、元気をつけて高度を上げていく。
地形図で見ると、藪原は標高930m程度、鳥居峠は1200m程度である。
アスファルトの道を外れ、新しく整備された石畳風の道を登ると、熊注意の釣鐘があった。釣鐘を鳴らして旧道に入る。
出発して1時間、10時半には丸山公園への案内がある分岐に着いた。丸山公園経由でも峠に行けることを知らなかったので直進したが、公園を経由したら鳥居峠の碑なんかが見られたらしい。
10時38分に開けた場所に着き峠と勘違いした。御岳遥拝所の神社に行ったりして10分ほど休憩した。ただ、この場所は江戸時代には鳥居峠だったらしい。現在はここから10分ほど水平に歩いた奈良井宿の見える辺りが鳥居峠となっているようです。
出発して少し歩くと大きなトチノキが群生する。単独の歩行者とすれ違い、すぐそこが峠ですよと言ったら変な顔していた(汗)。
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トチノキの道 |
現在の鳥居峠 無人の茶屋 |
峠から奈良井宿 |
10時58分、現在の鳥居峠に着く。ここにも正式な碑などは無い。休憩所があり奈良井宿が見えている。
降りはほとんどが地道で歩きやすい。途中、菊池寛の小説「恩讐の彼方に」の冒頭の舞台になったという中の茶屋跡があるが、小説を読んでいないのでピンとこない。
ただこの峠道の自然は素晴らしく、歴史的な価値を無視しても、ハイキングコースとして一級品です。
石畳の道に変わるともうすぐ奈良井宿です。11時45分に宿の入り口にある鎮神社に着きお参りしました。
奈良井宿は江戸末期に火災があり大半が焼けたそうです。でも皇女和宮が宿泊することになり、幕府の必死の支援で復興した。
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鎮神社 |
鎮神社から奈良井宿を見る |
1600円が一寸気に入らない |
現在は鎮神社からJR奈良井駅までの1.2キロほどが、宿場の雰囲気を完全に残して大勢の観光客で賑わっています。
宿場に入ってすぐの蕎麦屋で天ざる蕎麦を食べたが1600円は一寸高い。1200〜1300円にしてくれると納得だけど。冷たいビールを飲み、蕎麦湯に持参の焼酎をこっそり入れて、ほろ酔い気分で12時30分に出発した。
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奈良井宿 |
トイレも宿場風で感激した |
奈良井駅付近の東の入り口 |
資料館や神社仏閣など見所も有るようだが割愛した。宿場の雰囲気を味わいながら奈良井駅を過ぎる。JRの踏切を渡って奈良井川を渡ると国道19号線です。奈良井川の流れが、これまでの木曽川の流れと逆になっているのを見て感動する。そうだ鳥居峠は日本海と太平洋の分水嶺だったんだ。犀川となって日本海へそそぐようです。
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小学校の木造校舎が素晴らしい |
奈良井川の流れが反対に |
木曽平沢の漆器店 |
1キロほど国道を歩いて停車場そばという店で国道と別れ、左に平沢の集落に入っていきます。私は知りませんでしたが木曽平沢は漆器の街でした。数十軒の漆器店が軒を並べます。1時22分頃、木曽平沢駅を通過です。
ウインドショッピングをしていると、そのうちの一軒にコーヒーカップのセットがあり、珍しいので買ってしまいました。京都の竹を使ったコップも欲しかったけど1個7000円では買えませんでした。盃に2万円も出したことあるので、それを思えば値打ちかもしれませんが。
旧中山道の案内があり石垣がありました。道の駅も木が多様され木の玩具が強調されています。2時頃、国道に出て500mほどで今度は右に旧道に入ります。また国道に出てJRの下を潜ると「贄川宿入口」の案内が目に付きます。そこを右折して、そのままバス道を歩けば贄川宿に通じています。
でも中山道は右折してすぐの小道を左折して国道に平行に歩きます。中山道の石碑が植え込みのなかにあります。直進して民家の前を通り、地道を少し歩くとまた国道の擁壁の上にでます。それが中山道らしい。
擁壁の上を歩くと民芸品やさんにでて、国道を反対側に渡って歩きました。大きな食堂風のドライブインを越え、栃の碑を過ぎた辺りに跨線橋があり、国道を渡って贄川宿に入ります。そこは贄川宿の桝形が残っています。
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民芸品やさんに出る |
重要文化財 深沢家住宅 すごい |
津島・秋葉神社の湧き水 |
街道沿いに立派な民家があるなと寄っていくと国の重要文化財でした。3時頃です。津島・秋葉神社は立派な湧き水でした。宿場の端に贄川の関所が復元されています。当時は木曽檜や婦女子の通行を取り締まったらしい。
ここでJRを渡り国道に出ます。贄川駅は近くに蕎麦屋さんもあり雰囲気があります。
贄川駅を過ぎ、すこし国道を歩くと街道は左に登ります。自然歩道の案内で登ったのですが、これは街道では無いようです。街道はもう少し国道を歩いてから登ります。
半分間違いに気づいていたので途中で細い道に入り中山道と合流しました。しばらく高巻きしたあと国道に下りてきます。石仏群を見てもう少し国道に入らず街道は続きます。道祖神の反対側上のほうに諏訪社があります。国道に出ると左上に若神子一里塚跡の案内があります。
国道を1.5キロほど歩いた所に桜沢茶屋本陣跡、明治天皇御休処があります。その向かい側に国道から分かれて登る細道があり、中山道です。案内はありませんが入るとすぐ馬頭観音が祀られています。その奥には旧中央線のトンネルが廃坑になっています。
擁壁の上を通って国道に下りてくると、反対側に「是より南、木曽路」の有名な碑があります。ここで時刻は4時10分です。
日出塩の駅までは2キロ弱でしょう。1キロ強国道を歩いた処で国道は登り坂になり、JRを越えて行きます。その手前を左に入る細い道が日出塩駅への街道でしょう。国道の下を潜ると線路の向こうに神社があります。熊野神社でしょう。熊野古道を歩いて以来、熊野と名が付く神社にはお参りすることにしています。疲れた足を引きずって、一寸坂道を登ってお参りしました。荒れ気味ですが歴史ありそうな社殿でした。
ここから500mで日出塩駅で、到着は4時40分頃です。
何も無いと思っていた集落に酒屋さんの看板が見えました。よろこんでビールを買い駅で飲みました。美味いですねえ。
酒屋のおばさんが、塩尻に行くならバスが安いよと言っていました。
地域バスはお寺の前から100円で行くそうです。
帰りは木曽福島で降りて、居酒屋に行くことにしました。上の段手前の居酒屋に入りました。木曽名物「煮イカ」というのがあり頼んでみました。一寸硬いので年寄りには不向きですね。他は安くて美味しかったです。
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