高野山町石道
9/17−19/2005
ワンダーフォーゲル部卒部40周年の同窓会ということで世界遺産に登録された高野山の町石道を歩いてきました。
当時何人のメンバーが卒業したのか覚えていませんが、今回は15人が集まりました。
6○歳になって8時間近いウオーキングに15人も集まれるのだから皆さん大したもんだと思いました。広島、大阪、三重と居ますが大部分は東京周辺からの参加です。
さて、9月17日(土)午後4時発南海電車高野林間線で和歌山県の九度山町に出かけます。
九度山と言えば真田雪村が隠遁した場所として有名ですね。九度山駅から真田庵までは真田道と名づけられ、真田十勇士の絵が電柱に描かれています。今夜の泊は駅近くの民宿竜王亭さんです。久しぶりの再会の人も多く宴会は盛り上がりました。写真クリックしてください。
翌18日(日)は7時朝食。ご主人に180町石のある慈尊院まで送ってもらって8時に出発です。慈尊院は女人高野とされ安産の神様としても有名です。丹生官省符神社への石段の右手に180町石があり、スタートです。以後1町(109m)毎に2m程の町石が立って居ます。ゴールは山上の根本大塔です。
この道は高野七口(詳しくは別ページの高野七口女人堂参照)の一つ大門(だいもん)口と言われます。慈尊院の標高は100m前後、大門の標高は848mなので、標高差740m距離は21キロ、6時間とも8時間とも言われる一寸長丁場の参詣道です。
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真田庵玄関の六文銭 |
慈尊院は安産の神様 |
スタートの180町石 |
上り始めは柿畑の中です。風も無く気温は30度超、てんでバラバラに歩く15人の老人団体で、今日は8時間でたどり着けるかなと心配です(笑)。それに昨晩の深酒もたたって体調はよくありません(^▽^;)。
今日は25分歩いて5分休む30分ピッチとなりました。最初の展望台へは8時38分に到着、この辺りまでの登りが厳しいです。展望台からは紀の川を挟んで橋本の町並みが広がります。遠くには金剛山が望まれて絶景です。天引山への分岐は9時15分、道も水平になり、丹生都比売神社との分岐がある六本杉峠は9時55分着です。ここまでのタイムは当初予定通りで、なんのかんの言いながら全員ちゃんと歩いています。町石としては137町位です。
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柿畑の中を行く、175町付近 |
六本杉峠、137町目。 |
二つ鳥居、120町石。 |
上古沢駅への分岐がある古峠は10時22分、ここで用事のある一人が下っていきました。休憩所と丹生都比売神社からの道が合流する二つ鳥居10時30分到着です。石の鳥居が2基並んでいるのはどういう謂れでしょうか。
ここから下って行くと紀伊高原ゴルフ場にぶつかります。町石道越えでティーショットを打っていましたが心配ですね。私なんかだとチョロすると落ちてくるので怖いですね(^▽^;)。しばらくこのゴルフ場の外周に添って歩くことになります。
ゴルフ場の近くに一寸広い場所があり、11時25分から30分昼食休憩にしました。ゴルフボールも転がっていました(笑)。
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木のうろには小さなお地蔵さん |
ゴルフ場、113町付近。 |
笠木峠、86町付近。 |
86町石の笠木峠には12時7分です。町石が90を切り行程が半分以下になると元気が出ます。昼食を食べると二日酔いも消えていきます(笑)。
80町石ぐらいまでは登りもありますが、そこから矢立までは下りです。自動車の音が近くなると車道も見えてきます。60町石のある矢立には笠木峠から50分、12時55分の到着です。矢立には公衆便所もあり、茶店もあります。標高は480m位です。自動販売機もあるので飲み物の補給もできます。茶店の裏にはベンチもあり、弁当はここで食べてくださいとの茶店の方のメッセージも掲げられていました。
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矢立、60町石。 |
58町石かな。 |
展望台とアンケート、38町付近。 |
15分ほど休んで大門へ出発です。高野山に近づくにつれ杉の木が巨木になります。袈裟掛石、押上石など見ながら展望台までは50分、2時に到着でした。ここには和歌山県の方がアンケート調査をしていました。長いアンケートで答えるのに10分も掛かりました。皆、よい休憩になったようです(笑)。
鏡石は気がつかぬまま12町石で最後の休憩です。長い道のりを歩いてきたので、さすがに一寸疲れ気味です。
7町石の大門まではここから最後の登りです。15分程の登りで3時20分に大門に到着です。疲れた身体で朱塗りの大門を見上げると、極楽浄土に来たみたいです(笑)。記念写真を撮り、もう一人とここでお別れです。
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12町石、ここから最後の登り。 |
大門に到着、7町〜6町石 |
メンバーです。クリックしてください。 |
残りの13人は根本大塔を目指します。大門からはぶらぶら歩いて15分です。途中境内の茂みの中に、2町石と1町石があります。金堂と根本大塔に詣でたあと、総本山金剛峰寺に向かいます。
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最後の1町石 |
金堂と根本大塔、起点ですね。 |
奥の院方面へ又1町石が始まる。 |
根本大塔からは新たに奥の院に向けて36個の町石が始まります。金剛峰寺にお参りして、今日はここまでです。高野七口の一つに相の浦口というのがありますが、その相の浦にある高野槙の湯温泉というのが今日の宿であり、打ち上げの会場です。これを楽しみに歩いていたようなものです(笑)。温泉に浸かり最初のビール一口は言うまでも無く至福の時です。でも、疲れの性か、あんまり飲めなかったなぁ(笑)。
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打ち上げに集まってくる面々 |
奥の院、豊臣家墓所 |
翌19日は再び高野山へ。途中で帰った数人を除く9人が奥の院へ行きました。空海が真言密教の根本道場として開いた高野山は、慈尊院からの180町を胎臓界、根本大塔から奥の院への36町を金剛界とした。奥の院の参道周辺は戦国大名の墓が多く、鬱蒼たる杉の巨木の中にあり霊気も漂うようです。
ケーブルの終着駅である高野山駅から難波までは2時間というところでしょうか。来年の再会を約して解散しました。