柳生街道
5/15/05 天気晴れ メンバー Tちゃんと2人。
9時20分笠置駅−10時25分下柳生信号−11時25分かえりばさ峠−11時50分〜12時10分南明寺昼食−1時15分〜35分円成寺拝観−2時45分〜3時石切峠・峠の茶屋−3時45分新薬師寺付近−4時45分JR奈良駅
朝7時3分に乗った関西線の普通列車は亀山乗り換えで9時16分に笠置の駅に着いた。
笠置は京都府である。三重県と京都府はこのあたりで県境を接する。
東海道の関宿から歩いてきた大和街道は笠置からなお木津川沿いに木津に至り、そこから南下して奈良まで続いている。
ただ、この笠置から木津の間は国道163号線沿いで交通も激しく見所も少ないようなので、笠置から山越えの柳生街道で奈良に向かうことにした。
笠置から奈良まではざっと24〜25キロ、ウオーキング初心者のTちゃんと一緒なので一寸心配。
8時間後の5時16分発の急行春日に間に合うか不安だった。
笠置駅からはすぐ標高288mの笠置山に登り「笠置寺」を拝観して、尾根伝いの東海自然歩道を柳生に向かうことも考えられた。
でも前述の不安もあり笠置寺と柳生の里は既に以前訪れているので、今回は旧街道に沿って柳生に向かうことにした。
笠置の町並みは小さいけど旧街道の面影も少し残っている。(写真左上)
街道に出て右折、すぐ前述の笠置寺への道を左に見ながらゆるい登りに入る。打滝川に沿って40分程登ると奈良県に入り、すぐ広い自動車道の笠置寺からの東海自然歩道と合流する 。
ここまでに一寸ピッチを上げすぎたか、久しぶりの歩きで太股に痛みを感じる。車道を右折してすぐ車道と別れて左に橋を渡る。
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笠置の集落を遠望する。 |
阿対の石仏 |
右折してすぐ室町時代の作と言われる「阿対(あたや)の石仏」があります。子宝信仰の磨崖仏です。細い山道を10分も歩くと視界が開け下柳生の集落です。信号で右折して柳生橋を渡り、枯れた十兵衛杉を遠く眺めたり、家老屋敷も下から見るだけにして、東海自然歩道に入ろうとすると地元のおじさんに「芳徳寺」は行かないのかと咎められた(笑)。迷ったけど時間の関係もあり止めることに。柳生八柱神社の境内で一休み。柳生の里は「正木坂道場」や芳徳寺などここだけで2時間位は見ておかないと無理なようです。
国道に出ずにすぐ右折して「疱瘡地蔵」の道に入るべきだったが間違えて、少し国道を歩いてから気がついて田圃のおばさんに尋ねて引き返した。
30分程の気持ちのいい桧林の登りで「かえりばさ峠」です。峠の降りは石畳もあります。
この辺り結構ウオーキングの人が居ます。阪原町までバスで来て、そこから柳生を目指す人が多いようです。
15分の降りで阪原の田圃にでます。「おふじの井戸」を通って「南明寺」に着いたのが11時50分です。この重要文化財の本堂の縁側に腰掛けさせてもらって昼食。
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阪原町からかえりばさ峠を見る |
大柳生への道 |
ここから自然歩道はまた田圃の中に入ります。東海自然歩道として整備してもらっているのは良いのですが、私のように街道歩きをしている者にとってはありがた迷惑のところもあります。旧街道は道沿いに民家が並んでいるので自然歩道はたんぼ道を案内します。つい案内につられて歩くと街道が解らなくなったりします。
ともかくなんとか街道らしきものを辿りながら、次の目的地「円成寺」を目指します。途中、大柳生町には「夜支布(やぎゅう)山口神社」というのがあるが、一寸離れていたので拝観しなかった。最後に一寸山道に入り峠らしきところを越えると「忍辱山(にんにくせん)町」です。釈迦の仏道修行にちなむ名前だそうですが面白い読み方です。
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円成寺の本堂で静寂の時を |
円成寺庭園と山門 |
ここには国宝や重要文化財を擁する名刹「円成寺(えんじょうじ)」があるので、その庭園とともに拝観しました。本堂の縁側でしばし疲れた足を休めて静寂の時を過ごしました。1時半にお寺を出て庭園を見学したあと奈良に向かいます。出てすぐ国道を離れ山道に入ります。峠の茶屋まで4.4キロの案内がありました。
30分ほど自然歩道の平坦な山道を歩くと誓多林町の田圃へ出ました。お茶畑の向こうからお地蔵さんが見下ろしています。車道に出て20分で「石切峠」です。そこに峠の茶屋がありました。一寸縁台に腰を下ろして休憩です。私は缶ビール彼女は草餅です。
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茶畑の向こうにお地蔵さん |
峠の茶屋 |
峠を出るとすぐ地獄谷石窟仏への道があるのですが、危険ということで通行止めになっています。5分も降ると車道にでますが右折してすぐ左に「首切り地蔵」への道があります。10分位で首切り地蔵に出ます。休憩所やトイレもあります。首切り地蔵は意外に大きくびっくりしました。
さらに10分程降ると「朝日観音」が岩に刻まれています。実際には観音様ではなく弥勒如来さまのようですね。さらに10分ほどで「夕日観音」です。これは一寸遠く上の方に刻まれています。すぐ「寝仏」というのもあるが、こけは気のせいのような岩の模様でした。この辺り「滝坂道」も多くのウオーカーが楽しんでいます。
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滝坂道は気持ちがいい |
猿沢の池から興福寺五重塔 |
そこからすぐに柳生街道入口と書かれた人家の町並みにでてきます。新薬師寺への道を左に見ながら30分程で「奈良町」に入ります。以前、大阪から「伊勢本街道」を歩いたとき、この界隈で一泊したのを思いだし、懐かしさで一杯です。猿沢の池を巡って三条通りでJRの奈良駅までは20分ほどです。
5時から開いている駅前の居酒屋に入りまず生ビールを一杯、旅の疲れを癒しました。それから延々7時半まで飲んで、最終電車で家にたどり着いたのは10時半でした。