海南kiiji7.jpg
熊野街道 紀伊路

布施屋〜海南(藤白神社)

2006年12月3日(日) 天気晴れ メンバーOさんと二人

昨日の深酒で一寸朝寝坊して出発は8時過ぎ、布施屋着は8時32分です。

すぐ歩き始めて昨日の川端王子です。この辺りは和佐歴史研究会の案内が親切にあります。それに従って歩くとJRの線路近くに導かれ、線路を渡った所に小栗橋の説明があります。

小栗判官と照手姫の話は随所に伝説を残しているようです。

海南川端2 海南小栗橋
川辺王子跡と街道 小栗橋の説明

県道9号線を渡り小川のほとりに出ると鯉がいっぱい泳いでいます。写真を撮っていると地元の方が「下へ行くともっと凄いよ」と言われました。川沿いに歩き、橋で小川を渡ってまた川沿いにあるきます。

裕福そうな豪邸を見ながら歩くと旧中筋家住宅がありますが改修工事中でした。県道9号線と交差する所に和佐王子跡があります。

三十三間堂の通し矢で有名な和佐大八郎の墓は解りませんでした。9時15分頃です。

海南鯉 海南和佐王子 海南矢田峠1
鯉のいっぱい居る川沿いに歩く 和佐王子跡 9時15分 矢田峠の登りから振りかえる

松下幸之助生誕の地という看板を見ながら矢田峠の登りに入ります。登るに連れて背後の紀ノ川方面の眺望が開けます。10分程の登りで峠に着きますが、ここで一寸ミスをしました。道はここで左右に分かれますが、例の熊野古道マークやガードレールに貼られた矢印は右の道を指示していました。なので迷わず右を取り、10分ほど降った所で休憩しました。

海南矢田峠2 海南矢田峠3 海南矢田峠4
矢田峠 9時30分 右の道から南の山 こちらの道が正しい?

そこで地図を見直すとガイドマップは左を採用しています。最終的には合流するのですが、右の道はすぐ県道に降りて県道をしばらく歩きます。一方左の道は山添の道を迂回して県道とは交差するだけです。古道として相応しいのは当然後者です。マークは何らかの理由で古道以外を通過させようとしていると結論して、登り返すことにしました。9時50分です。25分位のロスですが時間に余裕があるので問題ありません。

海南矢田峠5 海南県道へ1 海南平緒へ
左の道はみかん畑の狭い道 県道を渡ったところ 平緒王子跡へ右の道

古道に相応しい雰囲気の中、みかん畑の中を進み集落に入ります。例のマークは当然無いので一寸解り難いですが慎重に歩いて県道にでました。10時20分です。県道を渡り少し歩くとまた例のマークが出てきて一安心です。

海南平緒王子 海南伊太祁曽1 海南伊太祁曽2
平緒王子跡 10時30分 伊太祁曽神社鳥居 伊太祁曽神社本殿

細い街道を10分ほど歩くと右手少し入った所に平緒王子跡の看板がありました。小さな小栗橋を渡り、県道も横断して南海貴志川線の踏切を渡ります。六地蔵のある三叉路の信号を右折するのが街道ですが、左折して伊太祈曽(いだきそ)神社を目指しました。

伊太祈曽神社は木の神様だそうで林学を専攻した私としては是非ともお参りするひつようが有ります。紀の一宮だそうで社殿も立派です。お参りしてしばらく休ませてもらいました。南海貴志川線の伊太祈曽駅はすぐ近くです。10時45分〜11時。

海南伊太祁曽3 海南奈久智1 海南奈久智2
伊太祁曽神社は木の神様 奈久智王子跡の説明 奈久智王子跡 11時25分

街道に戻り県道9号線を南下します。地蔵さんと街道の案内板を過ぎるとすぐ、家の壁に奈久智王子の説明板があり、家の裏手のブッシュの中に王子跡が有りました。11時25分です。少し歩いてからマークに従い県道を離れます。

海南煙突 海南地蔵 海南四つ石
県道と別れると海南市の煙突が見える 地蔵さんの前を街道は行く 四つ石地蔵

そろそろ腹も空いてきて昼食場所を物色しながら地蔵さんの前で阪和道の下をくぐります。くぐるとまた9号線ですが、彼方に武内神社の境内が見えます。空腹なので遥拝するに留めました。神社へ参拝して境内をお借りして弁当広げたほうが良かったかも。

9号線をすこし歩き、大池を越える辺りに案内と徳本上人の名号碑のある所で県道と別れる。山すそを巻いて地蔵さんも見ながら街道を進むが適当な昼食場所は無い。田んぼの中に熊野古道の案内があり道の確認はできました。12時です。

四ツ石地蔵を過ぎ集落に入り光明寺に着く。ここは新しい建物で境内も狭く昼食には向かない。ついに県道136号線に面する松阪王子まできてしまった。王子跡は自動車通りに面して環境は良くないが、仕方なくここで弁当を広げることにする。12時25分。

海南狭い街道 海南松坂王子 海南石畳
狭い街道を行く 松坂王子跡、ここで昼食 12時25分 移設された石畳

20分ほどで昼食休憩を終え、松代王子へ向かう。途中、県道を左下に降りて「くも池」の堤防を石畳で登る。県道の改修でここに移設されたとか。池の周囲を県道で巡っていくと市民プールがあり、すぐに汐見峠の「呼び上げ地蔵」が有った。昔はここから海が見えたらしいが今は海南の市街のみが見えている。13時05分。

海南石畳2 海南くも池 海南汐見峠
石畳を登ったところ くも池の徳本上人、名号碑 汐見峠の呼び上げ地蔵
海南松代王子へ 海南春日神社 海南春日神社2
この辺から左折して松代王子へ 春日神社 参道 春日神社 本殿

峠を下り海南市街を迂回するように街道は進む。右手に川が現れるとすぐに松代王子社の案内があり左折したが間違いだったかもしれない。春日神社の参道に入り正面の鳥居から石段を登る。春日神社に参拝して、案内に従い少し降ると松代王子跡の碑があった。13時25分。

海南松代王子2 海南松代王子3 海南菩提房王子
松代王子跡 13時25分 ここが古道かもしれない 菩提房王子跡

そのまま降って街道に戻り少し歩くと、又松代王子への案内があった。こっちの案内の方が熊野古道としては正解だったかもしれない。
海南駅への国道370号線を越え集落の中に目立たぬ感じで菩提房王子跡の説明版が有ったので見逃すところでした。

海南浄土寺 海南熊野一鳥居 海南祓戸1
立派な石垣のお寺 この辺で海南駅に近い 祓戸王子跡の説明

右折して歩くと立派な石垣のお寺がありました。浄土寺というらしい。熊野一の鳥居跡があります。すぐに祓戸王子跡の案内があり入って行きます。行き止まりになり説明板があったのでこれで終わりかと思いましたが、よく見ると山の中に入る案内がありました。

登って行くと石仏が並んでいます。荒れていて石仏が壊れたりしていますが奥まで続いています。結構歩いて、先の浄土寺の裏手位まで歩いた所に王子跡の石碑がありました。14時05分です。

海南祓戸2 海南祓戸王子 海南提灯
石仏の並ぶ山道を行く 祓戸王子跡 14時05分 熊野古道の提灯が掛けられている

街道に戻り藤白神社を目指します。海南の駅から離れて行くので次回にしてもいいのですが、今日は時間も有るのでゆっくりお参りしておこうと思ったのです。
この辺りの街道筋は家の軒や壁に熊野古道の提灯をぶら提げ古道のムード作りをしています。鈴木姓のルーツという鈴木邸を経て藤白神社到着は14時20分でした。大きな楠の木がある立派な神社です。休憩も兼ねて10分ほどお参りしました。

海南藤白1 海南藤白2 海南藤白3
藤白神社 クスの大木 藤白神社 本殿 藤白神社の鳥居

海南焼肉海南駅へはゆっくり歩いて25分ほどでした。

和歌山駅で快速に乗り換え、カンビールを飲みながら天王寺が16時15分頃。
鶴橋で降りて焼肉で一杯やって気持ちよく帰りました。