2008年1月12日
大沼−七色−不動峠−不動峠口−池原・・・大和上市


トロトロ不動峠ここ北山村は和歌山県の飛地である。何故飛地になったのかホームページに書いてあった。

杉の産地の北山郷は筏で材木を新宮に送っていた。(現在の下北山村や上北山村の材木は、一気に新宮まで下ったのではなく、急流を小さな筏で七色まで搬送し、そこで大きな筏に組替えて筏師も交代して新宮に送ったのではないかと思います。十津川方面では熊野本宮の少し上流の熊野萩というところが、同様に筏の集散地として非常に栄えたといいます。)

そのため現在の北山村の住民は大部分が筏師を職業とし、新宮の材木商とは緊密な関係にあった。
そのため明治に入って廃藩置県が行なわれ、新宮は和歌山県となった時、北山村の住民は地理的には奈良県であったが、新宮が和歌山県に入るなら自分たちも和歌山県を希望して飛地となったそうです。

で、北山街道ですが、七色から北山川沿いに熊野市の五郷(いさと)に出て桑原のほうへ行ったらしい。
でも、前述の七色まで下ってきた筏師は、帰り道に不動峠越えを選んだという。近道だったのでしょうねえ。

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北山村役場 この辺が古戦場

さて今日は池原から2時50分発のバスに乗らないと帰れない。そのための予定として次を考えた。

民宿を8時に出発、国道を七色へ9時半に到着、不動トンネル入り口付近の旧道入り口(多分標高300m付近)へ10時、標高606mの不動峠に11時、不動峠口まで一気に降って12時。

そこからバス道を池原まで8キロで2時間、つまり2時に到着する。昼食休憩を20分としても30分の余裕がある。

ただ考えようによっては未知のルートの不動峠越えは不確定要素が強い。
入り口はすぐ見つかるのか。標高差300mの不動峠への道は明確なのか、土砂崩れで通行不能の部分は無いのか。不安要素はいくらでもある。

そこで11時まで昇って見込みが無いときは、迷わず引き返してトンネルを歩く。
通行車を見つけたらヒッチハイクをお願いする。

ということで朝は準備が出来たので7時45分に出発した。実は8時8分に村営のバスがあった。それだと七色に8時15分に着く。1時間以上短縮でき余裕ができる。
心は大きく動いたが、新宮〜下北山を歩くというのに拘って、昨日できた足の裏の豆を潰して、厚手の靴下を3枚履いて出発しました。

北山川に沿って歩いていると北山一揆の戦場の案内があった。敗走してきた一揆側はここで新宮城側と最後の決戦を試み敗れて四散したという。

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全国唯一飛地の村 なにか風情と物悲しさが 骨置神社 名前が悲しい

予想通り奥瀞橋に1時間で着くと、傍に骨置(こうず)神社というのがあった。護良親王が北山に逃れ、身を寄せた地元の豪族竹原八郎の娘に子を産ませた。ところがその若宮は夭逝し、村人が祀った神社だという。ここも丁寧に参拝する。

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骨置神社 本殿 北山第二小学校跡 後方奥瀞橋 七色集落が見えてくる

今回の旅では毎日由緒ある神社に参拝したなあ。牛鼻神社、平谷神社そして骨置神社。

七色には9時10分到着。じゃばらを仕切に宣伝している。

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じゃばらに力が入っている 市老谷を車道で登る 木の間隠れに滝が見える

ここで国道169号線と分かれ市老谷という深い谷を登っていく。
実はこの道以前笠捨山近くの上葛川へ行くとき車で通ったことがあった。でもやはり何も覚えていない。

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ここから入る 市老谷4号橋です 不動トンネル入口が見える 立派な林道です

30分登って、それらしき入り口があった。一寸先にはトンネル入り口も見え、これしか無いと確信する。でも不動峠の案内は何も無い。
広い林道を進むとすぐ小さな橋があり、ガードレールに「紅不動橋」「新宮営林署」と銘板があった。不動という字が出てきたので一寸安心。昭和の時代でも新宮営林署の管轄なら和歌山県の飛地も当然だなと可笑しくなる。

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ただこの林道はすぐ終わってしまった。木の橋を渡ると完全な山道になった。踏み跡は無いが、救いは所々手入れされていることです。梯子も修理してあるし、急斜面にはロープも張ってある。さすがに小さな土砂崩れの部分は時々あるが、通れないほどでもない。

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林道は終わり 梯子も手入れしてある 山道になる
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雪が降ってきた 岩肌に石仏 ロープも張ってある

これでどこかに不動峠の文字でもあれば、もっと元気付けられたと思うが。降り始めた雪を心配しながら10時45分、切通しの峠に到着。小さいながら不動峠の看板もあって、ほっと一息です。

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峠は近い 切り通しの峠 不動峠です

不動明王が祀られているのか壊れかかったお堂のそばで休憩しました。
思いがけず道が二つに分かれているのです。二万五千では一つなので焦りました。

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不動明王なのかな? 左か右か? 何とか読んでみる

石の道標に刻まれた字をなんとか読むと、「左 大和・・」「右 くわばら」
桑原は下北山村ではあるが一寸目指す方角ではないので左に決定、降りに入る。
水平な巻き道が以外に長く、少しも降り始めないのでやや焦りはじめる頃レールがあった。やれ良かった、このレールに沿って降ればいいのかと2〜3分歩いて中止した。

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左の道も、こんな場所もある この軌道に沿って少し行き左折 後はどんどん降るだけ

どうもこれは道じゃ無いな。そういえばさっき逆方向へ降る道があったなと引き返した。
これが正解でどんどん降る。峠から1時間、11時55分に車道が見えて橋があり川を渡る。

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この橋が地図に無い橋 林道に出る 林道沿いの祠

でも何か様子が変。実は地図に無い橋を渡ったらしい。道が解らなくなり、付近の民家で道を尋ねる。
おじさんも話し好きで不動峠を越えてきたことや、今日は池原からバスで帰る話などをして礼を言って別れる。

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この橋を渡って登ると不動峠口 吹雪の下北山温泉入口 木の香ただよう「きなりの湯」

不動峠口バス停には12時10分に到着した。このバス停は1日1本午前8時過ぎ、それも平日だけの村営バスが走っている。今日は勿論祭日なので何も無い。
どこか日当たりの良い場所で弁当でも食べるかと歩いていると軽トラックが停まった。見ると先ほどのおじさんが追いかけてきた。池原まで送ると言う。

通りすがりの方のご好意なら、「歩くのが目的ですので」と丁重に断るところだが、わざわざ私を送るために軽トラを出して追いかけてきて頂いたのでは断れない(笑)。あり難くご好意に甘えさせて頂いた。

聞けば以前は今日私が乗る奈良交通の運転手をなさっていたとか。私が乗り遅れるといけないと気を使って頂いたのかもしれない。
いずれにせよ、お陰で12時半には池原に着いた。2時50分まで時間は充分ある。しかも目の前には下北山温泉きなりの湯です(笑)。
公園で弁当を食べて、さあ風呂にと思ったら急に吹雪になってきた。タイミングが良い。

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バスは貸切です 車窓から池原ダム湖 大台ケ原への道

ゆっくり浸かって湯上りのビールも飲んでバスに向かった。
近くのコンビニでおつまみを買い、一人で貸切状態のバスの中で飲みながら大和上市到着は5時です。

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大和上市駅 何故か山の写真が 関東煮とこうなごで一杯

電車は6時なので駅前の居酒屋で夕食、帰宅は9時でした。

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