吉野古道 蜻蛉の滝〜青根ヶ峰
2010年2月28日

吉野古道4吉野古道という名前がある。一寸魅力的な名前なのでネットで調べてみた。

でも、もしかして「熊野古道」?とメッセイジが出るくらいに情報が少ない。

かろうじて大峰奥駈の起点である吉野の青根ヶ峰から北山街道の五社峠を結ぶ稜線がその一部らしいことが解かってきた。

図の青根ヶ峰付近は前述の奥駈を歩いた時通っている。また五社峠も北山街道を歩いたとき(2008年)通っている。

でも吉野古道は歩いていないので、その下の音無川にある蜻蛉の滝を見て、一般コースで吉野へ向かわず、直接稜線へ登って吉野古道を通って吉野へ向かい、これもまだ行っていない西行庵へ行くことにした。

9時50分に雨上がりの大和上市に着き、54分のバスに乗った。同行は先着していた大阪のOさんです。

私の好きな風情ある吉野川沿いの道をバスは遡り、五社トンネルを潜ると川上村の西河です。バス停から少し引き返して「手作り館」とかの施設から蜻蛉の滝へ向かいます。

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吉野川沿いの風景 西河の案内 蜻蛉の滝付近の公園

バス停から15分ほどで蜻蛉の滝です。
昔、某天皇が来られたときトンボが虻を退治して、天皇が喜ばれた古事による名前らしい。万葉集の時代から知られた名瀑です。

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蜻蛉の滝 滝の横を登る 上から滝壺を見ると迫力満点

10時37分に滝の横から登り始めました。すぐに吉野山の案内がありますが、それは一般コースなのでとらず、白倉山方面へ登ります。
梯子が無ければ登れないような急登で10時50分に「聖天の岩屋」に着きます。

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白倉山方面へ なかなか険しい登り 聖天の窟

別名「白蛇窟」とも呼ばれる洞窟です。
更に登って11時10分頃3叉路に出ました。標高は500mほどで稜線までまだ150m以上あります。

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白蛇 階段が無いと無理 この吉野山を見落とすとは(泣)

でも私はすっかり吉野古道に合流したと勘違いしてしまいました。標識は「吉野山・五社峠」右と出ていたのですが、私の目には「五社峠・右」としか写りませんでした。
五社峠が右なら吉野は左で、何も考えることなく左折しました。正しくは右で、稜線まで登ってから左折でした。

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雨の性で道が崩れるとか 雨の性で水量が多いとか 何とか踏み跡は辿れる

最初は踏み跡も明確で疑いも抱きません。沢を渡るときも雨上がりだからと。そのうち踏み跡が薄くなり、ついには無くなりました。この辺ではさすがに道を間違ったかもと疑っています。でもまあ駄目なら引き返すに充分な時間です。

しかし正面が稜線で、そこまで登るとまた明確な道が。ここも標高は600m弱で主稜では無いのですが、そのときは主稜として左折、吉野に向かいました。
でも5分ほど歩いて「一寸変、方角が合わない」、西南のはずが東南に向かう。ここは原則に返って先ほどの稜線出会いへ引き返す。

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支稜の踏み跡も明確だった ついに主稜の吉野古道にたどり着く 少し歩くと案内もあった

これは首稜では無く支稜だと結論して逆の右へ道を取り登ることに。20分ばかりロスして12時4分に出発です。
更に20分登って道が無くなったころ、ようやく主稜線にたどり着きました。標高も740m、道も明確で間違いありません。12時24分でした。

10分ほど歩いて、お握りが転がり落ちない広場を見つけて昼食にしました。12時33分〜12時50分。
ここでOさんと地形図を確認、送電線が近いはずと推定します。鉄塔博士のOさんと一緒だと、こういうとき助かります。
推定のとおり、すぐ右から送電線が現れ一番目の鉄塔が。さらに少し歩くと金網に囲まれた伐採跡に。金網はヒノキの新芽を鹿から守っているのでしょう。
2番目の鉄塔の下を13時08分に通過しました。もう青根ヶ峰は近いはずです。

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金網で囲まれた伐採跡 吉野林道から青根ヶ峰への階段 青根ヶ峰直下の道標

13時22分に一般コースとの合流点、目の前が吉野林道です。
林道を渡って鉄の階段を登り、青根ヶ峰の頂上を目指します。13時30分に858m、青根ヶ峰の頂上です。眺望も無いので写真だけ撮って西行庵に向かいます。

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奥駈道との出会い。女人結界の石碑 ここで西行庵へ左折 西行庵

金峰神社への途中を左折、どんどん降って苔清水に出ます。左折してすぐに西行庵のある公園があります。13時52分でした。
5〜6分休憩した後、金峰神社に向かいます。降りすぎているので少し登りながら回遊道を奥駈道に戻りました。前回(2004年)と異なり、立派な手摺つき階段と石畳の道が整備されていました。世界遺産登録のお陰でしょうか。

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立派な石段と手すり 金峰神社 吉野水分神社

金峰神社到着が14時10分、お礼参りと今後の街道歩きの無事を祈願してお参りしました。吉野水分神社を過ぎ、吉野展望台付近の眺望を楽しみながら降って行きます。

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吉野展望台付近の眺望 櫻本坊 蔵王堂の彫物は秀吉の花見を表している

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桜の頃ならごったかえす参道もガラガラです。食堂のお婆さんの呼び込みに心惹かれながら更に降ります。

竹林院、櫻本坊、喜蔵院、東南院など大峰の宿坊を営む寺院が並びます。

蔵王堂到着は15時17分、ケーブルで降りて近鉄で下市口へ向かい、奥駈完成のお祝いをした居酒屋に向かいましたが日曜定休でした。

仕方なく橿原神宮に向かい、駅の構内にある食堂で一杯飲みました。ここは繁華街に出してもどこにも負けない立派な居酒屋で、私のお勧めの食堂です(笑)。