やんばるの海と森

12/20−23/03 メンバー単独 最近また行きました(2010年5月21−22日)ヤンバルクイナも見ました。

やんばるの森

上の写真はやんばるの森林です。ほとばしる生命力に圧倒されるばかりです。

沖名古屋雪12月20日、今年最後の沖縄行きの朝目覚めると、思いもかけず大雪だった。女房の情報では名古屋空港は閉鎖中とか。犬の散歩に出かけると10cmほど積もっている。

東名阪のインターまで行くとここも閉鎖。一日遅らせるかと念のためANAのホームページを覗いてみると、なんと10時55分の定刻出発になっている。あわてて荷物を作って飛び出した。近鉄は動いているが、名古屋駅からの空港バスは運転中止。名鉄の駅で情報をとると西春からのバスは出ているとのこと。臨時バスを出して対応していた。お陰で無事空港到着。

20分遅れで離陸、機中でワインを頼んでコンビニの稲荷すしを食べる。缶ビール500円は買う気がしないがワインだと何故か買える。13時45分那覇着、急いでバス乗り場へ 。14時発の高速バスに余裕で間に合った。途中、ミニオフでもと連絡しあっていたFダイバーのTさんから電話。伊是名島に居るとか。(実は伊計島だったらしい。)今回は合流を諦める。

15時45分名護バスターミナル着。今帰仁(なきじん)城跡への行き方を尋ねる。最寄のバス停まで45分、バス停から徒歩30分かかると言われて困惑する。5時半では暗闇になってしまう。手前の中曽根というバス停付近にタクシー会社があるので、そこからタクシーに乗ることに。実際はバス停から1キロ、15分だった。4時45分頃城跡に到着。そこから国頭(くにがみ)村のショップに電話を入れる。名護までの送迎は一人片道1000円で、それが頼んである。

やん名護 今帰仁1 今帰仁3
名護バスターミナル 今帰仁城入り口付近 城門

今帰仁城は14世紀頃建てられ、沖縄のいくつかの城跡の中でも、規模といい美しさといい随一とのことです。実際、海を見下ろす丘の上に建てられた城跡に立つと素晴らしい眺めです。崩れた部分もあるものの、石垣も雄大で素晴らしい城跡です。入場料は150円。今帰仁城は別ページで紹介します。

30分位見学して付近を散策して、夕闇にあたりが閉ざされる頃、きじむなあさんが迎えにきてくれた。今日の宿、国頭村の辺土名(へんとな)までは30キロぐらいあるかなという感じです。

民宿はやんばるくいな荘といい、上島バス停の前にあった。2食付き4500円で、うちなー料理を出してくれそうな民宿ということで推薦してもらった。泡盛は無料で飲ましてくれそうだったが、気兼ね無く飲みたいのでお金を払うとボトル1100円だった。3泊で1本半飲んだ(^▽^;)

沖夕食5 沖夕食2 沖夕食3
ウチナー料理

料理は期待通りウチナー風で、ブダイの刺身、イノブタの汁、テングハギの刺身の酢味噌あえ、へちまの味噌汁、ゴーヤの酢の物とかいろいろ、3日間飽きなかった。それが泡盛がすすみすぎた理由でもあります(笑)。宿泊客は地元の工事関係の人が大部分みたいで、平日は満員のようでした。

翌21日は、いよいよ山原(やんばる)の森に行きます。今回、1日は森あしび、1日は海あしびでダイビングをお願いしました。しかし、ここ数日、沖縄は季節風が吹き荒れ、ダイビングどころか漁にも出られない天候らしい。事実寒い。なのでダイビングは半ば諦めて、2日とも森あしびでもいいやと思っていた。ともかく始めてのやんばるなので、代表的な観光地の比地大滝にまず案内してもらうことに。

途中コンビニで沖縄風おにぎりを弁当に買った。おにぎりと言うより、ポーク卵をご飯で挟んだサンドイッチみたいな形状です。1個180〜190円で、小さく思えたので3個買いましたが2個で充分でした。

沖比地1 沖比地2 沖比地3
比地大滝入り口 木製の遊歩道 比地大滝

管理事務所で入場料を払い遊歩道に入ります。やんばるの生物としては「やんばるくいな」があまりにも有名ですが、他にもノグチゲラ、アカヒゲなど天然記念物が一杯居ます。この辺は道の駅「ゆいゆい国頭」に展示してあるので事前に行って頭に入れていきます。リュウキュウイノシシ、ケナガネズミ、ヤンバルテナガコガネ、コノハチョウなどなど。

なかでも、日本一美しい蛙といわれる「イシカワカエル」に目が行きました。勿論ハブには注意が必要です。でも遊歩道は完全に整備され、危険箇所はすべて木材で道が作られ安全に歩けるようになっています。比地大滝までは普通に歩けば40分とのことです。我々はきじむなあさんと二人だけで、植物の名前や生物を探しながらのんびり歩きます。運良く天然記念物のアカヒゲに出会いました。カメラを構えてもたもたしているうちに居なくなってしまいました。残念。

植物ではヒカゲヘゴと呼ばれるシダの仲間が印象的です。ヒカゲヘゴなので日陰が好きかと思うとそうでなくて、日光が好きで、どんどん葉を落として成長し、森の上に顔を出そうとします。その葉を落とした跡が小判のような模様を幹につけてきれいです。日陰を作ってくれるのでヒカゲヘゴだそうです。この木が結構多いです。

やんヒカゲヘコ やんアカハラ やん森2
ヒカゲヘコ イモリ やんばるの森

やんばる全体の森としてはブナ科の樹木たとえばシイの木などが圧倒的です。ブナの森は近年その保水力などで注目を集めていますが、それと似たやんばるの森でしょうか。樹冠はまあるいので森全体の感じが柔らかになります。途中、獣が吼えるような「ボーッ」とかの声が聞こえますが、これはカラスバトだそうです。

比地大滝は落差27m、本島最大の滝だそうです。最近雨が多かったので、この日は水量が豊富です。水中ですが、赤腹のイモリが多いです。遊歩道を戻ったあと、車で比地大滝の上流の橋に行きました。この橋からはやんばるの森が良く見えて、またバードウオッチングのスポットでもあるそうです。その後、大国林道を走って展望台に行き昼食にしました。先ほどの沖縄仕様のおにぎりです。風が強く寒い寒いです。この林道はやんばるを縦走しているので安全にウオーキングしてやんばるの雰囲気を味わうには最適です。道が舗装されているのが、いかにも残念ですが。

やんおにぎり1 やんおにぎり2 やん頂上道
沖縄のおにぎり ボリュームがすごい 与那覇岳への道

食事の後、与那覇岳付近の森に行くことにしました。大国林道の近くに車を置き、登山道に入ります。頂上まで65分の案内があります。きじむなあさんの所属する国頭村ツーリズム協会では、与那覇岳の自然を守るため頂上へ登ることは推奨せず、林道付近の散策で満足するよう奨めているようです。事実、頂上は展望も無く狭いので、多勢の人を案内すれば無意味に森を荒らすだけになるかもしれません。

ともかく登山道の入り口から30分程度は道幅も広くのんびりとやんばるの森の雰囲気を味わうことが出来ます。途中、森の土手の苔の中にイシカワカエルがいないかと探しましたが残念ながら居ませんでした。広い道が尽きたところで頂上まで35分の案内があります。せっかくなのでということで、きじむなあさんにはそこで待ってもらい単独で頂上を往復することにしました(^▽^;)。

やん頂上 やんばる展望1 やん頂上2
与那覇岳山頂 山頂からの眺め 山頂からの眺め

細い道で倒木が多く苦労しますが、25分ほどで503mの山頂です。林に囲まれ展望はありませんが、たまたまアルミ梯子が掛かっていたので、それに登り周囲を見回しました(笑)。いずれにせよ、やんばるの森の雰囲気を充分に堪能して帰途につきました。途中、森林公園に寄り展望台に上がりました。ここからは、本部半島、伊江島、オクマビーチ、伊是名島、伊平屋島などが見え、振り返るとやんばるの森や与那覇岳も見えるいいところです。

やん屋台帰りに道の駅に寄るとおでんの屋台があり、一寸いっぱいですが、夜のご飯が食べられないといけないので、ほんとに一杯で切り上げました(笑)。

22日、この日はダイビングの予定です。なんとか風も収まり、12月に入って始めてぐらいの好天気だそうです。でも、ダイビングポイントが点在する西海岸は、まだ波が残り透明度も悪いということで東海岸に行くことになりました。風が収まってから3〜4日しないと水中は良くならないそうです。

国頭村のダイビングショップは「JALオクマ」と「きじむなあ」の二軒だけだそうです。今日は久しぶりに潜れるということで、きじむなあさんの旦那さんとヤスさんという地元のガイド二人が私一人につくことになりました。ヤスさんは国頭のガイドの草分けで、付近のダイビングポイントの殆どは彼が開拓したそうです。

東海岸へは与那から2号線です。途中、普久川ダムで一休み。やんばるの森にダムは似合いませんが、那覇の人たちの水がめでダムが多いようです。ここは小さな公園になっていて景色も眺められます。そこから10分程で安波川の河口に着きました。ここが今日の一本目のダイビングマップには載っていないポイントです。

やんポイント1 やん群れ やんミズン
安波の海岸 スジクロハギの群れ 安田漁港のミズンの群れ

晴れて風も弱く絶好のダイビング日和ですが、ダイバーどころか誰も居ません。完全なプライベートビーチ状態です。左の岸壁沿いを潜るのですが、エントリー直後はだらだら降っているだけで面白くないそうで、出来るだけ沖に行きたいと最初は水面移動します。波がアゲンストなので中途で潜ることに。やんばるの海もやはり出来ればボートダイビングが良いようです。

透視度は15mぐらい、水温は22度です。最初単調だった海底も深度が増すにつれて変化にとみ魚も増えてきます。タコ、ウミヘビなどを見ながら12〜13m辺りまで潜ると、大小の隠れ根があり面白くなってきます。何百匹かのスジクロハギの群れに見とれているところでタイムアウト、引き返しました。他に覚えているのは、ツノダシ、カクレクマノミ、セジロクマノミ、ハマクマノミ、ミナミハタタテダイ、モンガラカワハギ、ミノカサゴなど。もう少し奥へ行きたかったが55分のダイビングでした。

上がって車に乗り、再度ダムの公園に行き昼食休憩です。日が当っている時は暖かくてTシャツ1枚で過ごせますが、ヤスさんは寒い寒いと言っています。2本目も東海岸の安田漁港へ。漁港から岸壁一つ隔てた、ここも人っ子一人居ないプライベートビーチです。

リーフの先へは行かないことを条件に、浅場なので自由に潜ってくれということになりました。3〜4mの浅い砂地に岩が点在しています。魚は少なくハゼもあまり居ません。リーフの内側は4〜5m位の崖になって一寸面白いです。50分程潜って腰が痛くなって帰りました。エクジット間際に何千匹かというキビナゴの群れに遭遇しました。後で聞くと「ミズン」という魚ではないかと。大きなサヨリが水面ぎりぎりに泳いでいました。

やん辺戸岬1 やん辺戸岬2 やん辺戸岬3
辺戸岬 辺戸岬から茅ウチバンタを見る

終わって、私がやんばる初めてということで、辺土(へど)岬へ観光に連れていってくれました。天孫降臨の岩山があり、今でも信仰の対象でお参りする人もあるそうです。岬からは右(東)が太平洋、左は東シナ海です。正面に鹿児島県の与論島が見えます。岬の下もダイビングポイントだそうです。季節は5〜6月頃がいいそうです。

沖宮23日、今日はもう帰る日です。国頭村にはJALプライベートリゾートオクマという高級リゾートホテルがあることは前にも書きました。そのホテルから那覇空港へシャトルバスが出ています。きじむなあさんがそれに乗れるよう手配してくれました。2000円ですが路線バスより安くしかも乗り換え無しです。

それで私の3泊分以上のお金を1泊に払っておられるだろうハイソな方々と同乗させていただき、8時半にオクマを出て、途中名護の南のかりゆしビーチ辺りで2軒のホテルに寄って、11時25分に那覇空港に着きました。楽ちんでした。

チェックインして荷物を預け、ユイレールで牧志へ。公設市場でお正月ようにアワビの漬物みたいなのを買った後2階の食堂へ行きました。ここへ来るとなんとなく、焼そばと生ビールを頼んでしまうんです(笑)。県庁前まで歩いてパレットの地下で沖縄のお菓子を少し買って帰りました。


やんサンタ帰りのANAはクリスマスも近いとあってスチャーデスがサンタクロースの服を着てサービスをしていました。美人だったので写真も撮りました(笑)。名古屋上空では富士山と雪をかぶった南アルプスの山々がきれいに見えました。

おわり また行きたい(笑)。