泡盛の話し

沖縄と言えば泡盛なのですが、飲まず嫌いの人が多いですね。私も始めて泡盛を飲んだのは40年位前の話ですが、その時は、おっかなびっくり飲んだ覚えがあります。

簡単にお酒を分類します。間違ったらゴメンね。

お酒−−−−醸造酒−−−日本酒−蒸留すると−−焼酎
                  ピール−  々   −−ウイスキー
                  ワイン−  々   −−ブランデー

その焼酎ですが甲類と乙類があります。
甲類は連続蒸留酒で36度未満です。大手メーカーが作ります。宝酒造の「純」なんか代表的でしょう。
それ以外は乙類で「本格焼酎」と言われます。麦、蕎麦、米、いも、黒糖など原料はいろいろです。

泡盛

ダイバーという泡盛

那覇伝統工芸館で試飲

古酒と古酒作りの入れ物


その中で沖縄の泡盛だけは別に、本格焼酎と言わず泡盛ということになりました。
では泡盛とは何か?

原料はタイ米で、黒麹を使って発酵させる。これが本場泡盛のようです。
現在、沖縄だけで銘柄は何百種類もあるようです。私がよく利用する那覇の居酒屋「天地」さんにも300種類以上のボトルが置いてあります。
だけど、久米仙、菊之露、くら、そして最近では残波あたりで全体の70%以上を占めるみたいです。他のメーカーさんは桶売りが主体みたいです。

で、泡盛の名前の由来は何でしょう。
1.「粟」由来説 昔は原料が粟だった。
2.「泡」由来説 蒸留直後に泡が盛り上がるから。
3.薩摩命名説 薩摩藩が琉球の焼酎を強調するため名付けた。
などがありますが定説はありません。

市場久米仙アルコール度数ですが、本格焼酎は45度未満と法律で決まっているようなので、25度、30度、43度の3種類が主流です。中には与那国島の「どなん」のように60度のものもあるが例外です。「花酒」と呼ばれます。お酒としてではなくアルコールとして売っているみたいです。

飲み方ですが、水割りが主流です。25度や30度のものは、氷と水で薄めます。43度のものなどは、水で薄めると、勿体ないのでオンザロックかストレートで飲むべきでしょう。

酒器ですが、沖縄では陶器の器で出てきます。「からから」という1合入りの土瓶の小さいような形です。那覇の壺屋焼きが多いようです。

古酒と言われるものがあります。「クース」と発音します。3年以上寝かせたものを言うようです。「仕つぎ」といって、瓶に寝かせた泡盛を飲んだ分づつ次に古い酒をつぎ足していく方法が一般的だそうです。

泡盛はワインと違って、樽から出して瓶かなにかに入れておいても熟成するらしいです。なので、家庭で古酒を作ることも可能なのです。那覇の伝統産業館などで古酒の作り方講習会が開かれています。

25度や30度のものは7〜8年が熟成の限度らしいので、10年物古酒で25度や30度のものはお奨めできません。やはり古酒は43度がお奨めです。でも値段は高くなります。戦後米軍統治時代に中断した古酒作りが復活し、今は毎年作られた泡盛の1割を古酒用にまわしているらしいです。ウイスキーなんかは50年が限度らしいですが、泡盛は100年でも熟成するそうで、そのうち出てくるのではないでしょうか。

一般的な25度の泡盛は、1.8Lあたりで1000円〜2000円で、沖縄の民宿やダイビングサービスでは飲み放題のところもあります。でもクースは720mlで、10年物で4000〜5000円円位、20年ものなら10000円以上、30年物は手に入らないので不明です。

ともかく泡盛に限らず焼酎などの蒸留酒は、単純アルコールなので酔いやすく醒めやすいのでお奨めです。飲み過ぎなければ健康にいいお酒です(^_^; アハハ…。

泡盛ちゅらさんそれでは泡盛の作り方です。

古来の作り方です。
1.シンセキ 米を洗わず水に漬けてシー汁(前回の漬け水)を少し加える。
2.洗米
3.蒸し    1〜1.5時間。
4.マジン   45度位になった蒸し米に麹を混ぜ合わせて積み上げる作業です。
5.カチャイ  17時間後ぐらいに混ぜながら37度くらいまで冷やします。
6.ヒルガヒ  2〜3時間後に4を厚さ3センチ位に広げる作業です。
7.ティーミ  温度が上がりすぎないよう麹をつまむ作業です。
8.ケースン  麹を裏返します。
9.デコウジ  5日後ぐらいに温度を調節しながら麹を作っていきます。
10.仕込み  麹に対して1.3倍程度の水を入れ、モロミを加えます。
11.発酵   3〜4日です。
12.熟成   2週間ほどで17〜18%のアルコールになります。
13.蒸留   最初は70度ぐらいのハナザキが出ます。直釜式の蒸留器でした。
14.泡盛の完成です。

現代の作り方
1.1〜9までを自動で行います。自動製こうじ機と呼ばれるようです。
2.仕込み
3.蒸留    循環式蒸留機になっているようです。

右上の写真は直釜式で蒸留された原酒泡盛です。請福の「ちゅら」43度です。無濾過とか書いてあります。
去年の12月石垣島で正月用に買ったのですが、飲むのがもったいなくて置いてあります(笑)。そろそろ飲まないと。

このページは、沖縄県立博物館で買った「あわもり」という本を元に私がアレンジしたものです。
なので間違いや勘違いがあるかもしれません。

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