宮ノ越全図
木曽福島〜宮の越宿〜藪原駅

2009年6月27日

今日は20キロ弱の短い行程だが、木曽福島に見所がいくつか有り、その見学に1時間以上掛かりそうなので特急を使うことにした。
8時の信濃3号は登山服姿や観光客で自由席は結構賑わっていた。9時24分に木曽福島駅に到着です。

駅前の観光案内所で代官所や木曽義仲・関所跡などの情報を仕入れ、地図を貰った。案内のおばさんが親切で歩き方も教わった。また木曽路の地図も貰ったがこれは役に立つ地図です。

木曽福島駅前
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駅から右手に坂を下ったところが八沢地区で、ツバメに優しい街です(笑)。

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駅前観光案内所 つばめに優しい 上の段入り口

上の段は奇跡的に大火から焼け残った古い町並みです。他は全て新しい街だそうです。

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上の段の町並み 上の段の町並み 上の段から降りた商店街に

これも焼けて架け替えられた大手橋を渡ると、代官所の下屋敷があります。上屋敷は今の小学校辺りですが明治維新に取り壊されたそうです。上屋敷は参勤交代などの大名の宿舎に、下屋敷は代官の家族が住んでいたそうです。

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大手橋から 山村代官下屋敷 間取りと家系図

300円の入館料を払うと、受付のおばさんが「案内しましょうか?」と言う。
余り時間が無いのでと断ると、「どうしても見せたいものがある」と言う。それじゃあと案内してもらうと、山村家13代の家系図の説明の後、「お末社様」という木やりを歌うキツネを祀った部屋に案内されました。そのお社の扉を開けると、ご本尊のキツネのミイラが納められていました。
いつの間にか居なくなったキツネが帰ってきて床下かどこかでミイラになっているのが発見されたのだそうです。おばさんはどうしてもこのミイラを見せて謂れを説明したかったのだそうです。

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料理も大名の石高で違ったとか このお社の扉を開けるとご本尊があった 興禅寺 山門

代官屋敷を出て木曽義仲の墓を見に行きました。枯山水のある興禅寺は外から覗いただけです。木曽義仲のお墓はどれがそうだか解らなかったので、何枚か写真を撮りました(汗)

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木曽義仲の墓? 木曽義仲の墓? 関所橋から関所跡を見上げる

引き返して関所橋を渡り、一寸高台にある関所跡に向かいました。ここには関所資料館(300円)と高瀬家資料館(200円)がありますが両方ともパスしました。高瀬家は島崎藤村の姉「園」の嫁ぎ先で、夜明け前や家などの作品に登場するそうです。

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関所跡から谷底の街を見る 高瀬家資料館 福島関所 資料館

関所跡を通り抜けると、国道に大きな関所門があります。そこを潜って歩き始めたのが10時50分で、1時間半を経過していました。

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関所跡 関所門 雪国ですね

国道を歩くとすぐ右手にコンビニがありそこを左に入ります。この辺観光案内所で貰った地図が役に立ちます。

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国道を歩く マンホールカバーも関所です 左に外れた国道へここから帰る

すぐ国道に帰るのですが、その途中に今回私が見た唯一の中山道の案内と石仏群がありました。逆から来てこの古道に入るのは至難の技ですね。

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唯一の中山道案内 石仏群 電柱の左からだが、難しそう

上田口の信号に自然歩道の案内があり、それに従って国道から左に分かれます。宮の宿からきた旅人は、この辺からよく福島宿が見えたそうです。

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はるかに福島宿が見える 自然歩道の案内 手習天神

手習天神というのがありお参りしました。木曽義仲を養育した仲原兼遠が京都の北野天満宮を迎えたと伝えられます。

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手習天神 本殿 彫刻は素晴らしい 栗本の信号

道なりに歩いていると国道の栗本の信号にでてしまいました。どこかで間違えたらしい。
そばに立派な相撲の土俵と観客席を備えたドームがありました。この地方はよほど相撲が盛んらしい。

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立派な土俵 スーパー 道祖神

中山道に帰るべく左折すると丁度スーパーがあり、お昼の弁当を買いに入りました。
地元の豆腐一丁と助六を買いました。今日は豆腐セットを持って来ているのです。

すぐそばの道祖神が街道の印です。JR原野駅のベンチで昼食と思いながら歩いていると、中山道中間地点の看板がありました。江戸・京都まで67里38町(約268キロ)だそうです。去年の正月に京都の三条大橋を歩き始めて1年半です。この間ヒマラヤに行ったり、会社が合併したり、いろんなことが有りましたねえ。12時2分でした。

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中間地点の付近 中間点の案内 明星岩公園

すぐ近くに明星岩公園というのがあり、東屋もあったので、ここをお借りして昼食にしました。トイレもあります。
お豆腐セットとは、街道を歩いていると時々地元のお豆腐屋さんがあります。私はお豆腐やお揚げが好きなので食べたいなと思うのですが、調味料が無いので手が出ませんでした。

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右上がお豆腐セット 小宴 中央アルプスか

それで今回から、お箸と削り節のパック、そして小さな容器に入れた醤油を持ってきたのです。それが今回役にたちました(笑)。
でも冷やっこが出てくるとお酒も必要ですね。やはり帰りの楽しみに持っていた焼酎をお茶で割って飲むことにしました。少しです(笑)。
しかし一人でお豆腐を一丁食べた後、弁当を食べるのも大変ですね。何か考えないと。

30分の小宴でした。街道に出ると、中央アルプスでしょうか、残雪の峰が見えました。

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石仏群 庚申塔 原野駅付近

道端の石仏群や庚申塔を見ながら5分で原野駅です。典型的な雪国の民家を見ながら歩きます。

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2階が少し出ている 一里塚跡かな? 道端の馬頭観音

日義村へ入ったのが12時46分。そこから一里塚跡や道端の馬頭観音さまを見ながら30分歩くと宮の越宿に入ります。宮ノ越宿は全体としては街道の雰囲気が有るのですが、個々の建物には古いものが少ないようです。

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また道祖神 宮の越宿の案内 本陣跡だが特に見せていない

宮ノ越宿を過ぎるとすぐギボシのきれいな寺橋がありました。渡って木曽義仲の菩提寺「徳音寺」に向かいました。

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本陣から宮の越宿を振り返る 徳音寺への寺橋 徳音寺遠景

徳音寺に入ると早速巴御前の像が目に付きます。義仲の御霊に参拝して、お墓にもお参りしました。門前にある義仲館は外から覗いただけです。1時32分に出発しました。

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徳音寺参道 巴御前の像と徳音寺境内 木曽義仲の御霊を祀る
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巴御前や義仲の墓 よくみると巴御前は美人 義仲館

徳音寺の集落にも道祖神がありました。巴渕を見て国道にでます。国道は山吹トンネルになりますが、トンネルは嫌なので、せめてもトンネルの手前から旧国道に入りました。このほうが旧中山道に近いでしょう。2時3分でした。

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徳音寺集落の道祖神 巴ヶ渕 山吹トンネルは潜らない
宮の越247 宮の越248 宮の越250
旧国道に入る 充分歩ける 中山道 古道が開発されている

トンネルの出口に出て国道を横切り、また国道に出て国道を歩きかけると、右手に中山道の文字が見えた。引き返して草道を歩くと旧中山道らしかった。旧道を探して残そうとしておられる方々が居られるのですね。

宮の越251 宮の越253 宮の越255
ご苦労に頭が下がります 自然歩道の案内 吉田の洞門を対岸から見ながら

吉田洞門の手前に自然歩道の案内があり、藪原宿3.7キロと書かれていた。ついその道に入ってしまったが失敗だった。ここは洞門を歩いたほうが近くて、洞門を高巻きしていたという旧道に近かった。

自然歩道は木曽川を渡り、洞門を右手に見ながら、少し遠回りしてまた国道に戻った。
ここで中山道を歩いておられるご夫婦に追いついた。私と同じく木曽福島からだが、今日は奈良井の宿まで行かれるとか。元気ですねえ。着くのは5時半か6時でしょうねえ。

宮の越263 宮の越264 宮の越265
藪原の信号 駅へは右へ、街道は左下へ 藪原駅

宮の越267国道は鷲鳥橋を渡る新道になっているが、橋の手前から右に入る旧国道が中山道に近いルートだ。

再度国道に合流して1キロほど歩くと藪原の信号です。上高地への道でもあります。
そこを入ると、すぐ目の前に藪原の駅が見えています。3時2分の到着でした。
列車は3時25分です。

藪原の駅前は2.3軒旅館がありますが、ビールを売っている売店もありませんでした。
ソフトドリンクの自販機があるだけでした。

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