近露王子〜熊野本宮
2011年5月21日
朝食は5時半、皆快調の寝覚のようです。今日は予定通り小広峠まで御主人に車で送ってもらうことにしました。
12年前友人のOさんと二人で来たとき、近露から歩いて本宮大社には8時間半で午後4時には着いたものの、非常に疲れたのを覚えています。
その頃はまだ50才台で元気だったし、今回は10人だし年齢も高い。一寸無理かなと宿の御主人に送迎をお願いした。それでも6時間半から7時間の行程である。
車が小さいので2班に分け、第1班は6時には出発した。50分遅れの7時前に我々第2班も出発した。
野中の清水を見る頃には雲行き怪しく雨が降り出した。予報では明日から雨だったのに。
継桜王子跡の杉は立派だ。中に25人入れるというウロがある。とがの木茶屋や秀衛桜そして安部清明の腰掛岩を見る。こんなのも有ったんだ。
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継桜王子跡 |
大きな杉の木のうろ |
とがの木茶屋 おばあさんが有名 |
小広王子跡を過ぎて熊瀬川王子への道標で下ろしてもらう。ここまで来れば大丈夫でしょう。先達組は50分ほど先行しているようです。7時40分に出発です。
さて昨日送れた長老のMさんは先行しています。我々の組にはもう一人のMさんがいます。昨日も相当疲れたようでした。今日も歩き始めから一寸遅れ気味なので、一緒に歩くことにしました。
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安部清明の腰掛岩 |
小広峠 |
ここから歩いた 7時40分 |
10分で熊瀬川王子、更に15分で草鞋峠です。峠からの下りを女坂、そこから岩神峠への登りを男坂と呼んで厳しい登りを表現しています。
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草鞋峠への登りが始まる |
熊瀬川王子 |
草鞋峠 ここから女坂 |
20分下ると仲人茶屋跡です。ここで広島から来たという若い女性の単独行者に追い抜かれました。
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女坂の下り |
男坂と女坂の間にあるので仲人茶屋 |
男坂の登り コウヤマキがあった |
男坂の登りは35分、一寸遅れ気味です。更におぎん地蔵を経て蛇形地蔵まではコースタイム45分を1時間10分ほど掛かりました。
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岩神峠 9時02分 |
道の補修工事が進行中でした |
おぎん地蔵 京都の芸者 追いはぎに殺された |
湯川王子を経て三越峠までは30分のところ45分です。Mさん、相当疲れている様子です。でも朝の出発が50分ほど早かったので三越峠到着は11時で予定より5分しか遅れていません。ここで昼食休憩としました。2年前来たとき無かった新しい休憩所ができていました。立派なトイレも着いています。
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蛇形地蔵 ここで小休止 |
湯川王子跡 湯川一族の墓もある |
三越峠到着 11時 |
弁当を食べていると、珍しく車が登ってきました。運転のご老人が道を聞きにきました。五条へ帰るんだけど間違えたらしいとか。一番下の熊野萩で間違えたようですね。
弁当の目はり寿司の他にきな粉のおはぎが入っていました。疲れているので甘い物は良いかもしれません。
発心門まで1時間半歩けばバスがあるので、そこから本宮までの2時間半をどうするか、そこで決めましょうと話して、11時半に出発しました。三越峠の標高は550m程度、熊野本宮の標高は100m程度なので基本的に下りです。登りは発心門への1っ箇所位でしょう。
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砂防ダムにも木製の化粧が |
赤木越 入口 湯の峰温泉へ2時間です |
舟玉神社 |
55分ほど下って赤木越えの入口です。一寸休憩しました。雨は完全に上がりました。舟玉神社を越えた頃、先を行くNさんから電話が入りました。
第1班のうち4名が、丁度発心門へ来たタクシーで本宮へ向かったと。残り4人が発心門に居るが、二人を待ちましょうかと。
30分で着けると思うが待たずに本宮へ歩いてもらいました。中辺路といえばせめて滝尻から本宮は歩くものと思っていましたが、紀伊田辺からのバスに乗り合わせた女性二人の計画表を見せてもらって目からうろこでした。
二人はバスで牛馬童子バス停まで行き、そこから小広峠まで歩く。そしてバスで湯の峰温泉泊。翌日バスで発心門へ行き本宮まで歩く。中辺路のさわりを見事に歩いています。物事柔軟に考えないといけませんね(笑)。
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猪鼻王子跡 |
発心門王子跡 五躰王子の一つ |
テレビで紹介の美林スポット |
13時5分に発心門到着。Mさんは13時58分のバスを待って本宮へ行くと言う。発心門から本宮への道は平坦で見所も多いのでバスで通り過ぎるのは勿体無いのですが、仕方ありません。例の女性の計画のように体力に合わせて計画すべきですね。10人も居ると様々な体力があるので難しいことですけど。
13時15分に出発、美林スポットを見ながら水飲王子へ向かいます。中辺路町の花ササユリの群生地があったり、からくり人形が道端に置かれていたり、ほんとに楽しい道です。
20分で水飲王子です。
そこから15分、蘇生の森と称する林間の道で、先行の4人に追いつきました。果無山脈を遠くに見ながら、道端の石垣にサボテンの花があったり、お茶の葉を揉んでいる人が居たり、のんびり歩く良い道です。
道端の売店を通りかかると、女性店主にアサヒのスーパードライがおつまみ付きで200円にしますよと呼びとめられました。たまらず入って冷たいジョッキで飲んだ味は最高でした。先もしれているし、もう一杯ということで30分も長居してしまいました。Eさんも満足だったでしょう。
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この店に引き込まれた |
誰が飲んだか |
果無山脈の説明 |
10分弱で伏拝王子跡です。本宮方面を眺め、和泉式部の墓に詣でたあと、テレビの「ほんまもん」で主人公の家として撮影された場所を見に行きました。帰りかかると御主人に会いました。ご主人もお酒が少し入っているようでした。
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伏拝王子からの眺め |
伏拝王子跡 右に和泉式部の墓 |
ドラマほんまもんの舞台 |
20分歩いて車道を橋で渡る所が三軒茶屋跡で高野山から来る小辺路との合流点になっています。
更に20分ほど下ると見晴台の案内があり左に道をとります。ここからは熊野本宮大社旧社殿の大斎原(おおゆのはら)にある大鳥居が見え、背後に雲取越えの山々が見える絶景の展望台です。
見晴台から20分、15時55分に祓所王子跡で、すぐ隣が本宮の北門です。本宮大社の門前に着いたのは16時2分でした。
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本宮大社 北門 |
本宮大社 門前 16時02分 |
参道の石段 |
4つの祭神に丁寧にお参りし、長い石段の参道を下って、さきほどの大斎原へ出かけました。何時見ても荘厳です。
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本宮大社 入口 |
旧社殿 大斎原の大鳥居 |
世界遺産熊野本宮館 |
世界遺産熊野本宮館に入り、曼荼羅や資料を見たあと、16時58分のバスで今日の宿川湯温泉に向かいました。冬場は大塔川をせき止めて作る仙人風呂が有名ですね。この日も川原を掘って73度の源泉を出し、川の水を引き入れた露天風呂に入りました。
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仏の教えを解説する曼荼羅 |
山伏装束でほら貝の練習 |
野趣溢れる川原の野天風呂 |
湯上りの宴会や2次会は当然楽しいのですが、料理は上品で私にはボリュームが不足でした。民宿の料理に慣れているので(汗)。
翌日の熊野川舟下りへ