熊野古道紀伊長島から三野瀬
2014年12月12日(金)
13日と14日に熊野体験企画のツアーがあるので、その前に山仲間のWさんと熊野古道を歩くことになった。
Wさんは熊野古道を伊勢路は初めてとのことです。
左図で、右上の紀伊長島から魚まちを散策し、三交バスの加田教会前辺りから一石峠に入ります。
そこから平方峠も越えて古里の集落に入ります。
古里集落は海水浴場、温泉、10軒以上の民宿が密集する集落です。
そこから佐甫道と言う海岸沿いの遊歩道を通ります。
途中に展望台も有る良い道ですが、何故かガイドブックにも記載されず、宣伝もされない謎の道です。
多分、その先の道瀬海岸の道が解りにくいのが原因かもしれません。
道瀬海岸を抜けると今度は三浦峠へ登ります。
三浦峠の三野瀬側は昔湿地帯だったそうで、旅人は通れませんでした。
そのため街道は大きく北側に迂回します。
この道を熊谷道と呼んでいます。
熊谷道を下って来た所が三野瀬の集落でJRの駅があります。
道はこの先三浦の集落から始神峠に登ります。
始神峠を越えて馬瀬の集落までは2時間弱で歩けると思いますが、バスの時間に間に合わない可能性も有ったので、ここで止めてJRに乗ることにしました。
少し時間も早いので、尾鷲の一つ先、大曽根浦まで乗って、近くの熊野古道センターを見学することにしました。
その後は尾鷲市街のやのはま道と言う旧熊野街道を歩きました。
南紀1号は紀伊長島駅に10時24分の到着です。
駅を出て進行方向に歩く道は荷坂峠から下って来た熊野街道で、すぐ踏切を渡ります。
そして一寸した繁華街?を越えて赤羽川を渡るのですが昔は渡し船でも有ったのでしょうか?
川を渡った魚まちの入り口に変な(笑)オブジェがあり、その傍に石標があります。
魚まちには写真のような陶板があちこちに貼られ、地図を貰うと道案内になります。
これはマンボウで、紀伊長島の名物で、シンボルマークになったり名物料理になったりしています。
実物は畳一畳もある大きな魚です。
一寸行くと右手に祠があり、○○青童子とかが祀られている。10年以上前にここを歩いた時から、ここはお参りすることにしている。
途中で熊野街道から外れ、長島港を見に行く。月に何回か観光客向けの市が開かれるそうですが、それは土日か祝日でしょうね。
近くに江ノ浦大橋と言うループ橋があるので登ってみた。魚まちと周辺が一望で来て絶景です。
ループ橋を降りて、上の写真の昇降橋方面に歩くと、干物屋さんが並んでいます。
一度買いたいと思うのですが、帰りに車で寄ると良いんですが。
干物だけでなく、サザエなんかもお値打ちのように思います。
熊野街道は地図の緑線のように江ノ浦湾の北側を国道42号線沿いに加田へ向かっています。
まあ、今回は敢えて昇降橋を渡って歩いてみました。近道かと思ったのですが、かえって遠回りみたいでした。
サークルKの信号で国道と出会います。
加田教会というのがあります。教会と言うと、我々はキリスト教の教会を思い浮かべるのですが、仏教の教会も有って良いわけです。
大台ケ原にも大台教会と言う仏教の教会がありますね。どんな場合にお寺で、どんな場合に教会なのかは知りませんが。
写真が加田教会で、その前辺りを左折して下り、JRの線路を越えて一石峠に向かいます。時刻は11時55分でした。
線路を渡った辺りも新しい道が出来て、昔とは面影が変わりました。でも、すぐに、下の写真のような一石峠への道があります。
一石峠は標高も100m弱で、15分も歩けば着きます。下の写真の右上の方が昔の一石峠だったと思いますが、今は道がありません。
峠から5分ほど歩いて振り返ると海野の集落方面が見えます。
12時15分頃には県道と合流しますが、この辺りを平方峠と呼んでいたのでは無いでしょうか。
この辺で景色のよい場所を見つけて弁当を広げました。写真は古里の集落を見ていますが、はるか彼方の山は、雲鳥越の山々のようです。
街道は、写真の右中ほどの白いホテルの傍を通って半島を半周します。
12時45分頃に出発して古里の集落に下ってきました。ここは立ち寄り湯があり、一度入ったことがあります。
また、マンボウ料理に惹かれて、2回ほど宿泊したこともあります。
古里海岸からは佐甫道と言う海岸沿いの遊歩道で道瀬海岸に向かいます。
古里でJRの踏切を渡り国道42号線にでます。そのまま歩いてくると古里トンネルに出会うが、その左側の坂道を登って海岸沿いに歩くのが佐甫道です。
江戸時代の熊野街道解説書にも、ここは峠でなく海岸に廻ったとあるので、これが熊野街道でしょう。
すぐに新しい木造の展望デッキがあります。数年前までとは変わっています。後ろの崖を工事してあるので、建て替えたものでしょう。
展望デッキからは古里海岸が望めて絶景です。でもその割に観光客が少ない道です。
多分、観光バスや乗用車も駐車スペースが無いのと、半島を廻りこんだ道瀬海岸側が開発されていないからでしょう。
静かで、助かります(笑)。
佐甫道はこんな立派な遊歩道です。
15分ほどで道瀬側の神社に降りてきました。13時30分頃です。
ここから赤い橋を渡って左折、海岸堤防の上を歩きます。
途中、夏場の海水浴客向けのシャワー室やトイレがあります。冬場でお客はゼロですが、トイレは使えるので有りがたいです。
以前はダイビングショップも有ったのですが廃業したようです。
13時45分、三浦峠への登り口へ通じる道に出ました。国道から高塚公園へ行く周回道路と交差する所にあります。
振り返ると道瀬海岸から熊野灘の景色がきれいです。
入口から2分で登り口です。この上に国の史跡をしめす世界遺産の石碑が建てられました。
三浦峠は標高120mほどの切通しで、登り口から15分の登りで到着します。この下の国道付近が江戸時代には満潮時水に浸かる湿地帯だったそうです。
それを避けて街道は山側へ大きく迂回します。
迂回する日はなだらかな傾斜で歩きやすいみちです。熊谷道と呼ばれたそうです。
道瀬側の登り口から15分で峠、峠から20分ほどで三野瀬側の登り口の橋に出てきます。
熊谷橋と言い、世界遺産の指定を受けて、2005年に再建されたそうです。
熊谷橋から20分、14時40分過ぎにJR三野瀬駅に到着しました。
ここで一寸時間を調べてみました。
次の峠は始神峠ですが、ここから馬瀬のバス停まで2時間位かなと思われます。
16時15分のバスを逃がすとしばらくバスが無いので止めることにしました。
15時06分のJRで尾鷲の次の駅大曽根浦に行き熊野古道センターに行くことにしました。
熊野古道センターへ