観音道から二木島へ逆行
2014年12月14日

今日は午前中、昨日の続きで熊野体験企画のウオーキングイベントがあります。
JR大泊駅から観音道に入り、猪垣道で大吹峠へ移って、大泊駅に帰ってきて昼頃解散と言うものです。

我々はJRの南紀8号で帰る予定なので18時頃まで時間があります。
それで主催者のUさんにお願いして、大吹峠で離脱させてもらい、尾鷲方向に時間の許す限り歩くことにしました。多分、二木島駅位まで歩けると思います。

伊勢路

上の図で、波田須から登って来た旅人は、大吹峠から緑の道で大泊〜松本峠と向かうのが常でしょう。
別の道で観音道ルートがありますが、標高も100m以上高いので、観音信仰の人だけ通ったかもしれません。

ここの観音様は平安時代に坂上田村麻呂が鬼退治を助けてもらったお礼に祀ったものと言われています。
今は廃寺ですが清水寺(せいすいじ)というのがありました。

大吹峠

JR大泊駅に8時半の集合です。名前忘れましたがユルキャラくんも見送りに来てくれています。
9時頃に出発しました。

逢神坂峠661

まず、大泊駅の近くにある清泰寺というお寺に行きました。ここは前述の清水寺に有った観音様を引き継いでお祀りしています。
また、この観音道には西国三十三札所の石仏が道端に祀られていますが、その内の1番〜4番がこの境内にあります。

逢神坂峠664

ここが観音道の登り口で、ここから世界遺産になっています。
清泰寺からここまでの参道は道路工事で無くなったため、その間に有った5番〜15番までの石仏がここに集められています。
9時23分の出発です。

逢神坂峠673

参道には順次西国巡礼の石仏が現れますが、順序が違っていたりする場合もあります。
なかなかの急坂があったり平坦な道があったり。

逢神坂峠678

小さなお地蔵さんが祀られていたりします。

逢神坂峠686

登り口から40分強、10時05分頃に三十三番谷汲山に到着しました。左の木のお堂の中には自然石が祀られています。

逢神坂峠687

谷汲山から5分ほどの所に清水寺跡があります。809年坂上田村麻呂の建立とされています。
泊観音と言われ、日露戦争のとき、この集落から戦死者がでなかったそうで、以来第二次世界大戦まで参詣者が絶えなかったそうです。
現在はこの姿ですが、本来は石段のすぐ上にお堂があり、右上の観音堂に続いていました。

逢神坂峠691

2011年に訪れた時の写真です。まだ右上の観音堂が残っていました。今年取り壊したそうです。
2体の石仏がありますが、江戸初期のお地蔵さんだそうです。貴重な文化遺産です。

逢神坂峠385

更に15分ほど登ると大吹峠への道が右に分岐します。ここからが大観猪垣道と呼ばれています。
直進すると850mで波田須側登り口です。10時35分頃です。

逢神坂峠698

ここからは延々と猪垣道が続きます。熊野周辺に限らず各地に猪垣は有りますが、これほど残っている場所は見たことありません。

逢神坂峠701

分岐から20分ほどでビューポイントがあります。これが大観の意味でしょうか。
眼下に見える半島が松本峠や鬼が城です。その向こうは七里御浜で、鵜殿の紀州製紙の煙まで見えます。

逢神坂峠711

更に猪垣は続きます。

逢神坂峠713

ビューポイントから20分ほどで大吹峠に到着しました。皆さんは右折して大泊方面に下ります。
我々はここで皆さんとお別れして波田須方面に下りました。11時25分頃です。

逢神坂峠717

大吹峠越えの熊野古道は竹林がきれいなので有名ですが、最近はあまりきれいじゃなくなりましたねえ。

逢神坂峠721

10分少々で波田須側登り口の国道311号線の東屋に降りてきました。
ここは私のダイビングのホームグラウンドだった「ダイビングリゾートくまの灘」のすぐ近くで、何十回と通った道です。
ここで昼食休憩にしました。

逢神坂峠724

午後からは我々二人だけで、波田須〜新鹿〜二木島と歩く予定です