伊勢本街道(榛原〜伊勢奥津)
9/14〜15/03 メンバー大阪のOさんと二人 天気晴れ時々曇り 気温32度
大阪の玉造を起点に歩き始めた伊勢本街道は今回で3回目、延べ日数で4日目になります。

9月14日(日)榛原〜御杖村土屋原
本街道6
 朝9時に近鉄榛原駅で待ち合わせ,駅正面の左手にファミリーマートがあり少し買い物します。そのまま商店街を線路沿いに東に歩くと街道に出ます。前回は駅の裏側を駅へ向かったので、左にガードをくぐって少し引き返します。この間に本居宣長が宿泊した「あぶらや」とか萩原の辻には道標があります。萩原の辻は初瀬街道との分岐点です。昔は萩原今は榛原です。
本萩原辻 本あぶらや 本墨坂神社
萩原の辻 左青越道 右伊勢本街道 本居宣長の宿 あぶらや 墨坂神社

 それらを確認して写真をとった後、またガードをくぐり街道を進みます。宇陀川にぶつかると右手に赤い橋があり墨坂神社への参道です。墨坂とは西峠のことだそうです。それを渡ってお参りし左に川沿いを歩くとすぐ369号線です。右折して御杖村に向かいます。27キロと道路看板があります。9時30分頃です。
 内牧川に沿って、真光寺・熊野権現・御井神社を過ぎると自明の集落です。自明を越えた辺りに霊水があり、伊勢本街道は右への案内があります。入るとすぐ雑草に阻まれ、悪戦苦闘しながらまた国道に出ました。案内するなら雑草は少しは刈って欲しいなぁ。

本街道61

 高井の集落に入ると街道は左に分かれます。街道から仏隆寺へ高井の辻で道標を見て、門前を通り越してから左へ入ると勘違いしてそうしたのですが、実は高井の辻を左折し、すぐ右に分かれるのが正解でした。この道標は移設されたものですね。ともかく旧旅籠の松本家を越え千年杉にでます。根元から何本にも分かれた巨大な杉の木です。ここで一寸休憩、ベンチもあります。10時45分頃です。

本高井分岐 本高井辻 本千年杉
高井の分岐点 左へ 高井の辻 真ん中の道標は間違い 千年杉付近

 千年杉の側には立派な津越家の民家があり、後にするとすぐ休憩所があり右折して公衆トイレのほうへ行きます。案内が無ければ直進してしまいそうです。この辺り、のどかな山里歩きで命の洗濯ができます。鬱蒼とした杉林の中を歩いていると関所跡がありました。この辺りあちこちに関所があり、旅人を苦しめたみたいです。諸木野の集落では街道は民家の裏側など通りますが倒木などで通れないため林道を行きました。
本諸木野へ 本関所跡 本石割峠
諸木野への気持ちいい街道 諸木野の関所跡 石割峠は何も無い

 石割峠の直前までは林道があります。林道が途切れてから10分程山道を登ると石割峠(695m)です。榛原が350m程度なので350m登ったことになります。ここが室生村との境です。熊笹の中で展望も無いので一寸降って昼食にしました。12時〜12時35分。峠を下っていくと道標があり本街道は右に分かれます。直進すると室生寺方面です。林道に出会い、更に下ると上田口の集落に出ます。右上に専明寺を見ながら歩くとすぐ血原橋があります。街道は専明寺の境内を通っていたらしい。橋を渡って直進するのはやはり室生寺方面です。街道は右折して広い車道を行きます。すぐ伊勢本街道の標識もあります。500m位で黒岩方面に左に分かれて登ります。

 黒岩を過ぎ、しばらくは長閑な車道歩きで付近は稲刈りの最中です。山粕峠への登り口は道標もあり解りやすいです。ここで13時45分から15分程休みました。登り口から20分のゆるい登りで峠を越えます。30分も降ると山粕の集落です。国道沿いの中ほどに大きな問屋場跡の石碑があり、そこから左に分かれて集落に入ります。集落を抜け、再度国道に出て少し歩くと右側にトイレのある休憩所があります。ここで3時です。
本山粕峠 本問屋屋敷跡 本休憩所
山粕峠はすぐ通り過ぎます 山粕には問屋場があったらしい 国道沿いの休憩所

 一寸トイレ休憩して、最後の鞍取峠の登りに入ります。道はトイレの裏側から入っていきます。20分弱の登りで峠です。ここで御杖村に入り峠を下っていくと桃俣・町屋下の集落です。県道を左にとり、国道手前で右に橋を渡り、すぐ国道に出ます。国道を右にとれば今日の目的地土屋原はもうすぐです。集落の入り口で左に青蓮寺川を渡り土屋原の畑井に入りました。

 ここで携帯から「まつや旅館」さんに電話したつもりが、間違って本宮町の「まつみや旅館」さんへ電話して、話があわずに10分程苦労しました(笑)。先方も以前一度だけ泊まった私を覚えていてくれて、最後はまた来てくださいで終わりました。街道沿いの土屋原・峰のまつや旅館に着いたのは午後4時でした。

 早速風呂に入って汗を流し、5時には宴会モードに入っていました。よく飲みました(^▽^;)。

9月15日(月)土屋原〜伊勢奥津

本まつや旅館今日は敬老の日です。7時45分に宿を出ました。ビール3本、焼酎900ml、おにぎりまでつけて7500円は安いです。

 宿を出て街道は桜峠に向かいます。369号線は新しい道になり右手に平行して走っています。峠の手前で国道に合流しますが、峠の直前で街道は左に分かれます。

 杉の林を縫って10分弱歩くと急に開けて立派な建物に出ます。御杖小学校です。街道はこの工事で無くなったのでしょう、学校をまいて国道に出ます。国道をどんどん下ると菅野の集落で、御杖村の役場があります。

 国道から左に分かれ集落の中を行くと駒繋橋があり、左折して中村の辺りに四社神社というのがあり見に行きました。一寸由緒ありげな感じです。

 近くの橋は渡らず菅野川沿いに中学校の前を通ってしばらく歩きます。長閑な道です。途中古い石標があり旧街道の案内もありましたが、旧街道のさらに旧道というのは怖いのでやめました(笑)。しばらくで牛峠への林道が橋を渡って右に分かれるので、これをとります。途中、有名な北山杉の絞り丸太を人工で作っている風景もありました。昨日今日お世話になっている御杖村は清流と豊かな緑の村ですが、伊勢本街道も縦断しているので結構観光の目玉として力を入れておられるようです。

本四社神社 本牛峠
四社神社境内 牛峠近くの分岐 右へ

 牛峠の手前で少し休憩して、牛峠で国道に出会いますが左折してすぐ右に分かれて降って行きます。下りきると右手御杖神社の案内がありましたが、一寸離れているので敬遠、川沿いを左折して敷津を目指します。川沿いの道から右へ少し登ったところは「学能堂山」登山口とありますが佐田峠といい首切り地蔵が祭られています。

本首切り地蔵 本大洞山
佐田峠の首切り地蔵 大洞山を見ながら右へ 敷津へ

 峠を下り敷津への道が右に分かれる辺り、正面に立派な山が見えます。「大洞山」です。きれいな山容に近々登ってみようということになってしまいました。大洞山を左に見ながら敷津の集落に入ると倭姫(やまと姫)の伝説を示す案内があちこちにあります。左後方に見える山並みは具留尊岳です。

 集落を過ぎると丸山公園がありトイレもあります。通りすぎて少し降ったところに姫石明神というのがあります。女性の陰部の形をした岩だそうです。降っていくと大日如来の碑や六部の碑などがあります。
本丸山公園 本姫石明神 本六部の碑
丸山公園 姫石明神 どこが?(笑) 六部経塚 

 さらに降ると霊泉の案内のある林道にでますが横断します。この辺りで奈良県御杖村から三重県美杉村に入ります。美杉村の村道に出て左折すると左上に太一の灯篭があります。11時、杉平です。

本街道7

 369号線に出て右折するとすぐ三多気の桜への分かれ道です。そのまま国道を直進すると払戸の辺りで右手にまた太一の灯篭があります。石名原の入り口で街道は右に分かれて集落に入ります。集落中ほどの右手に太一灯篭があります。その辺で街道は左に分かれて下りますが、分岐の近くに庚申像が祭られています。4本〜6本の手を持つ猿面の像です。ここで少し休憩しました。ここまで来ると伊勢奥津駅は2キロ弱です。
本太一1 本太一2 本太一3 本太一4
杉平の太一灯籠 払戸の太一常夜灯 中垣内の太一灯籠 瀬之原の太一灯籠

 一旦国道の近くまで下りますが、また街道は離れます。ここにも太一の灯篭があると眺めながら歩くと国道にでますが、すぐまた右に伊勢奥津の集落に入っていきます。500mほど入った左に伊勢奥津の駅があります。丁度12時でした。

 名松線の終着駅です。名張〜松阪を結ぶ予定だったそうですが、今は昔の夢でしょう。現在、1両だけの車両が2時間に1本ぐらい松阪から出て、1時間15分ぐらいで伊勢奥津を結んでいます。全国の鉄道マニアには垂涎の駅です。駅前は食堂もありません。街道沿いに造り酒屋があり何かの大会で金賞を貰ったと書いてありました。伊勢奥津も緑と清流の里で、若宮八幡宮が6キロ奥にあります。ハイキングには絶好でしょう。名松線の沿線には温泉もあり北畠神社もあり訪れる価値はあります。

本庚申像 本伊勢奥津
中垣内の庚申像 終着駅は何か寂しい

 次回は伊勢奥津〜横野〜多気の2日行程になりそうです。そして最終回が多気〜伊勢神宮です。これは初詣にしようかな。

伊勢奥津から田丸へ