本宮道
本宮道は熊野市の花の窟(いわや)で浜街道と分かれ、産田神社、横垣峠、風伝峠を経て熊野川の楊枝に至る道です。
楊枝の渡しで志古に渡り、万歳峠を越えて小雲取越えに合流するまでを伊勢路と呼ぶようです。

本宮道全図

本宮道1(熊野市駅〜横垣峠〜尾呂志)
10/19〜20/02 メンバー単独

本宮道1
ようやく二日間フリーの連休ができて7/21の果無越え以来3ヶ月振りの熊野古道です。天気予報は雨ですが心は浮き浮きです。ポンチョに折畳み傘と雨中歩きの準備も万全です。

さて、伊勢神宮から歩いている熊野街道伊勢路の旅も大詰めに近づいてきました。

今回は熊野市から花の窟(いわや)で浜街道と分かれ、横垣峠・風伝峠を越え丸山千枚田を見て板屋にでて、更に楊枝川から熊野川畔の志古に到る本宮道です。

横垣峠・風伝峠・通り峠などはガイドブックの常連ですが、熊野市から横垣峠の登り口である神木までや、丸山千枚田から志古に到る道のりは見当たりません。

今回の行程では見当たらない部分が7割位を占めるので、コース・状況・時間がよく読めません。


本宮めはりとりあえず1日目は11時に熊野市駅に着き横垣峠と風伝峠の間にある尾呂志に泊まる予定です。もう少し歩いておきたいのですが適当な民宿がありません。ここからですと二日目の行程が長くやや不安です。


JRの南紀1号は定刻の11時に熊野市駅に着きました。予定通り雨が降っています(笑)。
駅前のコンビニで400円の「さんま鮨」と240円の「目張り寿司」を買いました。


駅前通りを右に10分も歩けば熊野灘に突き当たり、そこが獅子岩です。獅子岩から42号線を更に10分ほど歩くと花の窟です。ここまでは以前「浜街道」を歩いた時に通っています。花の窟はイザナミの命の墓所と聞いていますが神社になったのは明治時代とか。

本宮獅子

本宮花の窟

本宮花2

獅子岩

花の窟 ご神体

花の窟神社


ここから浜街道と分かれて直接熊野本宮大社に向かう峠道が本宮道と呼ばれています。大略R311号に沿って熊野市・御浜町・紀和町を経て、県道780号線沿いに楊枝至り、昔は楊枝の渡しで対岸の熊野川町志古に渡り、そこから万歳峠を越えて小雲取越えに合流して熊野本宮を目指したそうです。

小雲取越えは昨年11月に歩いているので、今回志古まで歩けば、ほぼ伊勢路を歩きとおしたことになります。志古から万歳峠越えは、現在未整備と言われていますが、雲取越えを歩いたとき、百間ぐらから請川へ降る途中に志古への道標があったと思うので、機会を見て歩いてみたいと思います。

本宮産田1

本宮産田2

本宮道看板

産田神社

産田神社本殿

本宮近道の記述がある。


花の窟を出て小雨の中を20分程山側に歩くと産田神社があります。イザナギ・イザナミの命をお祀りしているとか、熊野本宮大社はここの神様を移したものだとか言われているそうです。丁度12時なので境内で昼食です。先ほどのさんま鮨と目張り寿司をたいらげました。

ここから神木(こうのぎ)までの道が判りませんが2万5千「木本」であたりをつけ、311号線沿いの山道に入っていきます。途中の史跡案内に、この道は「百松街道」と呼ばれ本宮道近道とか書かれていたので間違っていなかったと意を強くする。

本宮道石碑 本宮神の木 本宮レイル
何かの碑(^_^; 神の木の仲良しステーション辺り みかん畑に入る

30分程で峠らしき所を越え、老人ホームと火葬場が近いので微妙な組み合わせだとニヤニヤしながら金山町に入る。金山町で311号線に出て、産田神社を出てから1時間15分で御浜町に入る。更に20分程311号線を歩いて神木につく。なかよしステーションでトイレを借り、店のおばさんから情報を仕入れる。

本宮山道

本宮水壷地蔵

本宮横垣峠

林道に出て、また階段を登る

横垣地蔵

横垣峠

2時に出発して10分ほど歩くとみかん畑に入る。すぐ山道になり、ひと登りで林道に出る。さらに少し登って平坦な道になったあたりに横垣地蔵がある。登り口から40分です。湧き水もあり10分程休憩する。この地蔵を水壷地蔵と紹介しているガイドブックが多いが、地元の人は違うと言っているらしい。

本宮横垣2 本宮石 本宮山々
峠付近の眺め 神木流紋岩の石畳 東屋からの眺め

横垣地蔵から10分ほどで横垣峠である。展望は余り無い。峠から少し降ると展望の良い東屋が作られている。そこからの降りが「神木流紋岩」といわれる青みかかった石畳になる。何年か前に通ったときより石畳の長さが伸びている。地元の人々が整備しているらしい。この石畳が怖い。特にこの日のように雨の日の石畳は滑りやすくて歩けない。石畳を避けて道の端をこわごわ歩く。

本宮東屋

本宮石道

本宮道標

東屋

石畳の道


本宮道2

展望台から15分の降りで舗装された林道にでる。

林道から古道に入る入り口を見過ごしたらしく、そのまま林道を15分ほど歩くはめになり、紀州犬の発祥の地といわれる阪本の里へ3時30分に着いた。後で聞いた話ですが、林道に出たら逆に左へ20m程行けば古道の入り口があったらしい。


折立神社をちらっと見て、亀島の石灯篭を見に行く。そのまま道なりに歩いたのがまた失敗です。

一旦山側に上って古道に入らなければいけなかった。

お陰で新明神滝トンネルの出口近くに出てしまい、1.3キロほど311号線を歩かなければならなかった。

古道の方には馬頭観音なんかがあったようです。本来の熊野古道の出口には御浜町の看板があります。

4時半ごろの到着です。

本宮折立神社 本宮看板2 本宮休憩所
折山神社 この地図をよく見ていなかった 阪本の入り口にはトイレ

本宮亀灯籠

本宮紀州犬

本宮分岐

亀島の灯籠

ここへ出ては失敗

311号からの分かれ道

ここから、今夜の泊まりの尾呂志はすぐです。風伝峠登り口の案内にしたがって、311号線から左折して道なりに10分も歩くと上野の大杉があり、まっすぐ降って左折した所に今夜の宿「舟木屋」さんがありました。
舟木屋さんは、この地域唯一の民宿ですが、定員4人程度でお客が重なると泊まれません。現在も学校の新設工事が行われており、泊まれたのは幸いでした。

本宮大杉

本宮舟木屋

本宮夕食

上野の大杉

舟木屋さん

夕食


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