雲取22007年3月18日

雲取自然の家今日は小雲取越えを越えて請川に出て熊野本宮に参詣します。

その後、バスで新宮に出て、熊野速玉大社にお参りすれば、熊野詣でが完成するわけです。

7時朝食で8時出発の予定でしたが、皆早起きで、小母さんの食事準備も早かったので7時半出発になりました。これが後々様々な幸運を生むのでした。

自然の家の隣には、小口高倉神社という産土神があります。杉の巨木に混じって山桜がきれいでした。

準備運動を終え出発しようとしていると、法螺貝を持ったおばさんが現れました。「山姥」ですと名乗って笑わせた後、法螺貝を吹いて出発を祝ってくれました。左手を差し出して聞くと、手のひらに霊を感じます。修験者さまありがとう。

林道を10分で小和瀬の集落です。前回はつり橋でしたが立派な橋に架け替えられていました。トイレもあります。橋を渡って7時55分に登り口を出発です。

少し歩くと尾切地蔵があり、ここで衣服を整えます。急な登りを30分、展望の開ける尾根道になると山桜も咲き、遠くに桜茶屋跡も見えます。今日も快晴で天に感謝です。

この天気だと百間ぐらからの眺望にも期待が持てます。

雲取小口神社 雲取法螺貝 雲取小和瀬橋
山桜と小口高倉神社 修験者のおばさんが法螺貝を 銅版の旅人が可愛いい
雲取小和瀬 雲取尾切地蔵 雲取山桜
民家の横から登りに入る 尾切地蔵さん うららかな日差しと山桜の道

到桜茶屋跡着は9時5分、ここでゆっくり休憩して、昨日越えてきた大雲取の山を探したりします。

15分の登りで桜峠を越え、石堂茶屋跡までは30分の道のりです。ここから本日の最高地点でもあり絶景のビューポイントでもある百間ぐらまでは約40分です。

雲取桜茶屋 雲取大雲取山 雲取桜峠
遠くに桜茶屋が見える 右端辺りが大雲取山 桜峠の歌碑

雲取百間ぐら茶屋跡を10時5分に出て、多少のアップダウンを経て、賽の河原を横目に25分程で「皇太子殿下行幸地」の碑がある林道との交差点にでました。

ここで女性軍が150m離れたトイレに行ったのですが少しも帰ってきません。一つしかなくて順番待ちだったらしい(笑)。

林道交差から15分で「百間ぐら」です。ここは何時来ても感動します。特に今日は快晴です。

はるかに果無山脈の連なる紀伊山地の奥深い山並みは見飽きることがありません。右手奥にちらりと見える熊野川は請川のあたりなのでしょうか。

その熊野川の奥に連なるのは大峰奥駈の山々でしょうか。山名の同定は出来ませんが、小さく見えるのは笠捨山の特徴ある姿でしょうか?

百間ぐらから20分ほどで万歳峠への分岐、ここは熊野街道伊勢路との合流店とも言えます。

更に5分で松畑茶屋跡です。ここで11時25分、昼食休憩です。めはり寿司の入ったお握り弁当もなかなかです。


雲取山道2 雲取賽の河原 雲取林道交差
茶屋跡からののどかな古道 賽の河原 林道との交差点
雲取百間ぐら2 雲取百間ぐら3 雲取山道3
百間ぐらで絶景を愛でる 遠くは果無山脈 百間ぐらからは快適な古道

12時に出発、舗装道路のような快適な道を、一路請川目指して下っていきます。

雲取万歳峠 雲取松畑茶屋 雲取コショウ
万歳峠越えとの出合 松畑茶屋跡で昼食 コショウの木
雲取熊野川 雲取請川 雲取大斎原
悠久の流れを見せる熊野川 請川はすぐそこです 日本一の大鳥居

40分も歩くと眼下に熊野川のゆったりした流れが見えてきます。ここまで来ればもうすぐです。12時50分、国道に降り立ちました。ここには立派なトイレもあります。

バスの時間を見ると13時10分に本宮大社行きがあります。本宮まで1時間の国道歩きをするつもりでしたが、急遽バスに変更しました(笑)。朝の30分がここに効いています。

川湯温泉、渡瀬温泉、湯の峰温泉を経て本宮着が13時35分、14時20分のバスで新宮に行くことにする。
まず、熊野本宮大社の旧社殿跡地「大斎原(おおゆのはら)」を見学する。日本一の大鳥居と荘厳な雰囲気に皆感動しきりです。大峰奥駈の最後の峰峰も見えています。

雲取旧社殿 南奥本宮1 雲取速玉大社
旧社殿に参拝 熊野本宮大社 新宮の熊野速玉大社

その後、一寸急いで本宮大社に参詣します。私はこれで10回目ぐらいのお参りでしょうか。

今日はそんなに疲れるコースでは無いはずですが、新宮へのバスの中はほとんどの人が寝ていました(笑)。権現前で降りて熊野速玉大社に参詣します。これで熊野三山参詣が完成です。朱塗りの社殿に参詣し、平安の昔、多くの上皇が何度も熊野詣でをされた記録を眺めていると社務所から若い神職さんが出てきました。

神社の謂れを説明してくれるという。13人の団体の熊野古道歩きとなると、青岸渡寺といい法螺貝の修験者といい、説明したくなるものらしい(笑)。私のように一人二人歩きだと決してこんなことは無い。

雲取反省会今から1800年以上前にイザナギノ命とイザナミノ命のご夫婦とその皇子であるスサノオノ命が熊野三山に祀られていて、その3人の神が円座石で談笑したという説明は面白いが、そのご本人が円座石をまだ見ていないというのは職務怠慢ではないかと言い合ったものです。

なお学説は色々有って、三人の神様は別の神様であるとする説のほうが有力かもしれない。

速玉神社を跡に新宮駅に向かう。駅前商店街の飲食店は殆どが5時からで開いていない。肉屋さんを併設した焼肉やさんがあり、ここも閉まっている様子だったが、店番のお婆さんに尋ねると「すぐ開けます」という。

これも団体のお陰ですね(笑)。早速上がりこんで生ビールと焼肉で反省会を開きました。この時間が取れたのも朝の30分のお陰ですね。早起きは三文の得です。美味しい焼肉をお代わりして、これも楽しい反省会でした。

駅前の有名店で皆さんは「さんま寿司」のお買い物。帰りの汽車の中は皆寝るのかと思ったら、バスの昼寝が効いたのか、また楽しい反省会の2次会でした。

小雲取越え(11/24/01)


雲取越小口小雲取越えは小口から小和瀬を経て本宮町の請川まで13キロ、4時間の行程です。

請川から湯の峰温泉まで歩くと、更に1時間あります。

いずれにせよ昨日の大雲取越えと比較すれば楽な行程だし、朝はのんびりします。

今日は時間もあるので昼には暖かいものでも食べようと、付近の商店でインスタントみそ汁やレモンティなど買い込んで、8時45分に出発しました。天気予報は晴れなのですが、辺りは朝霧ですっかりガスっています。

小口から小和瀬まではバス道を10分ほど歩けば着きます。吊り橋を渡って民家の間を熊野街道に入り、尾切り地蔵を過ぎるとすぐ登りになります。

急な登りで椎の木茶屋跡(300m)に9時30分、はるか遠くの紅葉の中に桜茶屋らしき屋根が見えます。日光に暖められた朝霧が青空に吸い込まれるように登っていきます。


雲取越小口橋

雲取越小和瀬登り口

雲取越尾切地蔵

朝霧に霞む小和瀬の吊り橋

民家を越え最初の登り

尾切り地蔵


この辺り展望もよく休みたくなりますが、先行のO氏は休む気配もなく歩いて行きます。更に50mも登ると道は平坦になり、とうとう桜茶屋跡(403m)まで歩いてしまいました。9時55分です。
この茶屋跡には休憩所もあり展望も抜群です。小口の集落や昨日越えてきた大雲取越えなどを地形図で確認したりして15分ばかり休みました。

雲取越雲の晴れ間

雲取越快晴

雲取越桜茶屋

朝霧も消え小和瀬の集落が

紅葉の奥に桜茶屋

桜茶屋跡の休憩所


茶屋跡を出て466mの桜峠を越え、杉並木の中を少し下ると石堂茶屋跡(402m)です。休憩所の裏の谷に水飲み場があります。10時50分から11時まで休憩。出発して10分ほどで林道と交差します。皇太子殿下行幸の碑があり本宮町へ入ります。更に20分の登りで百間ぐらです。賽の河原地蔵は見過ごしてしまいました。

雲取越百間ぐら2

百間ぐらの眺めは最高です。大塔山系、果無山脈などの山々が幾重にも重なって熊野の奥深さを感じさせます。この辺りが今日の最高地点かもしれない。

雲取越林道

雲取越百間ぐら1

雲取越万歳峠

林道交差点

百間ぐら

志古への別れ


そこから、25分ほど下ると、瀞八丁の船着き場である志古への分岐がある。気持ちのいい明るい尾根道である。さらに5分で松畑茶屋跡に着く。杉林の中だが間伐や枝打ちが行われている性か明るい茶屋跡である。昼食にする。40分ばかり、ゆっくり休憩して12時40分出発。

雲取越松畑茶屋

雲取越請川

雲取越熊野川

松畑茶屋跡

請川が見えてくる

悠久の熊野川


ここからは淡々とした下りで30分もすると熊野川や請川らしき集落も見えてくる。1時35分に国道168号線に降り立っていた。国道に沿ってバス停を一つ歩くと請川のバス停になる。近くの中華食堂で乾杯してしまったので、湯の峰温泉まではバスになった。
湯の峰温泉の人気のあづまや旅館は満員だったので系列の民宿あづまや荘へ。

雲取越請け川2つぼ湯は前回入ったし、今回は3時間待ちとかで敬遠して、公衆浴場の薬湯に入る。ちなみに、薬湯は源泉100%、一般の湯は50%、つぼ湯も少し薄めているとか。今回は民宿あづまや荘の温泉と本家あづまや旅館の露天風呂の3ヶ所に入りました。

民宿では夕食時、中辺路を歩いてきたという女性二人組と話がはずみました。なんと二人は私より先輩のダイバーで、かつ相当な山好きだという。そういう人も居るのですねぇ。

明日は大日越えで熊野本宮大社に行きます。

大日越えへ