5日目(5月3日)天気曇り後晴れ

南奥駈3切畑辻6時55分→五大尊岳7時20−30分→金剛多和の宿跡9時→大黒天神岳9時22−30分→宝筺印塔10時35−昼食−11時15分→七越峰公園12時25−45分→熊野川1時20分→備崎橋1時28分→熊野本宮大社1時55分

南奥五大尊2ここまで来てしまうと今日は家まで帰れそうですが、本宮にお参りしたら風呂に浸かってゆっくり一杯やろうと考えていたので、今日は民宿を予約しています。

それで今日はのんびり行こうということですが、習慣で早く起きてしまいます。夜中に雨が降ったのでテントはびっしょり濡れています。昔の布のテントは雨の後しっかり重くなって担ぐのが嫌がられたものですが、このテントはそれほどでもありません。

最初のワンピッチで五大尊岳(写真上)へ。この南奥駈の道は最後の最後まで登り降りが急です。標高825mの五大尊から400m位の金剛多和の宿跡まで厳しい降りで閉口しました。最後の日ぐらいのんびり歩かせて欲しいものだと、ぶつぶつ言いながら降ります。

南奥金剛多和1時間半もかかってようやく金剛多和の宿跡です。ここはテント2張りぐらいは張れそうです。昨日も一張り張った跡がありました。(写真右)

573mの大黒天神岳へ25分の登り。ここからも長い降りになりますが木々の間から熊野川が見えるようになり目も心も楽しませてくれます。

熊野萩方面の後ろには果無山脈と思われる山々、本宮方面の後ろは雲取り越えの山々でしょう。かって歩いた熊野古道の風景を想いながら1時間ほどのんびり降って宝筺印塔の広場に着き、カップラーメンを食べました。

南奥大黒天神 南奥萩 南奥眺望南
大黒天神岳 熊野萩方面 本宮方面
南奥宝きょう印塔 南奥山在峠 南奥公園
宝筺印塔の広場 山在(さんざい)峠 七越峰公園

林道を吹越宿跡に出てまた少し登ります。吹越峠には気付かぬまま1時間ほど歩くと林道に出て七越峰の公園広場に着いてしまいました。12時半頃です。ここですっかり身も心も里の雰囲気になってたるんでしまいました。20分程休んだ後、七越峰の側を通って本宮に向かいました。

南奥備崎1 南奥備崎2 南奥備崎3
新しい案内 無視した 大斎原の鳥居と熊野本宮の森 備崎の道 厳しい

10分ほど歩くと新しい案内があり備崎ではなく丘を越える方向に本宮と書かれていました。奇妙だなと思いましたが無視して、地図に従い備崎に向かいました。

この道がまた一寸厳しい道で、岸壁を這うような道です。そこで思い当たったのは、近々世界遺産に登録されると、子供や老人も大勢くるかもしれない。そして奥駈道の一端を歩こうと七越峰から本宮へ歩くと、ひよっとして転落する危険も多分にある。それで安全な丘越えの道を新たに作ったのではないかと。

南奥備崎4 南奥川原 南奥備崎橋
丘越えの道と合流 熊野川の川原に出る 備崎橋を渡って本宮方面を見る

そんなことを考えているうちに、丘越えの道と合流し熊野川の河原にでました。ここに案内が無いのはどうしてでしょう。昔の人は川を渡ったと思いますが、我々は下流の備崎橋を渡るわけです。その道案内が欲しいと思いました。草ぼうぼうの堤防の上を歩いて橋の袂に出て、本宮まで30分でした。1時55分、待望の本宮到着です。

南奥稜線 南奥対岸 南奥大斎原
今日歩いてきた稜線 ここへ出てきた 大斎原への裏口

早速、冷たいビールでもと思いましたが、お参りを済ませてからと辛抱し、左手の牟須美・速玉の両神、中央の主神、家都御子神、右手の天照大神と4つの拝殿にお参りして無事を感謝しました。多分5回目のお参りになるかと思います。

南奥本宮2 南奥本宮1 南奥萩夕食
熊野本宮大社 左 主神家都御子神 右 天照大神 この日のビールは格別の味

そこから民宿に電話して迎えにきていただき、早速シャワーを浴びてまずビールを飲んだのでした(笑)。そして夕食まで一寝入り。

この日は結構お客が多く、本宮のパンフレットの写真を撮っておられるという写真家のご夫婦や関東から来られている先生と呼ばれる方などと奥駈道やいろんな話題で飲みながら楽しい一晩を過ごしました。

次は北奥駈ですが、荷物を持って歩くのは懲りたので(笑)、なんとか空身で歩きたいものです。

北奥駈 弥仙から前鬼へ