大辺路1

大辺路112月23日(金)紀伊田辺〜紀伊富田
12:05出立王子−12:20中辺路分岐−1:10大潟神社−2:10檪原神社−3:15白鷺橋−3:45日神社−4:15紀伊富田駅

大辺路桑名今日から待望の大辺路なんですが、昨日からの大雪で、朝6時36分の近鉄に乗るため、朝から雪かきで大変でした。ようやく車を出して駅の駐車場へ向かうが、ここも20センチ以上の積雪で乗り入れも大変でした。左の写真は朝の桑名駅。

大阪から南下してきた熊野街道紀伊路が、紀伊田辺で山越えの中辺路となり熊野本宮に向かうのに対して、海沿いに紀伊半島を半周して那智に向かうのが大辺路です。中辺路に比べると通る人も少なかったと思われます。

6時47分の桑名発近鉄特急で鶴橋へ、ここからJR環状線で天王寺へ。ここでOさんと待ち合わせです。9時23分発オーシャンアロー号で紀伊田辺到着は11時07分です。紀伊田辺は、7〜8年前、初めて熊野古道中辺路を歩いて以来の訪問で懐かしい気分です。その時もこの列車でした。

田辺市は最近本宮町なんかと合併して、中辺路全体が田辺市になったようです。
龍神温泉も市内です。有名な白浜温泉もすぐ近くです。




大辺路出立神社さて、大辺路のスタートは田辺市街の中辺路と大辺路の分岐点だと思いますが、もう少し大阪よりに九十九王子の一つ「出立王子」があるらしいので、そこで今回の大辺路の旅の安全を祈願することにしました。今回参考にさせてもらった「tatsuboさん」の旅行記もそうなっていました。ちなみに今回の資料はすべて和歌山県西牟婁振興局の橋本さんに送ってもらいました。ありがとうございます。

出立王子は駅前をまっすぐ商店街を進み、途中大辺路である北新町商店街で右折、15分ほど歩いて突き当たり、左折右折を繰り返して会津橋を渡ってすぐのお寺の先を右折したところにあります。写真左。

先ほどの突き当たりにあるやきそば屋さんで教えてもらいました。ここは安くてボリュームもありお勧めです。ビールが欲しいところですが我慢しました(笑)。

12時5分に出立王子を出発、元来た道を引き返します。北新町の中辺路との分岐まで15分、大きな石標があります。通過してすぐ右手に蟻通神社があります。智恵の神様です。

昔、複雑な穴を持つほら貝に糸を通せと言われて困っていたところ一人の神様がほら貝に蜂蜜を塗り、蟻に糸を結んで歩かせ解決した謂れがあるそうです。全国の同じ名前の神社も多分同じ謂れかもしれません。
大辺路焼きそば 大辺路中辺路 大辺路蟻通し
やきそば屋さんと商店街 中辺路との分岐にある石標 蟻通神社

更に10分直進すると闘鶏神社があります。熊野水軍の別当湛憎が壇ノ浦の戦いで源平いずれに味方するかを闘鶏で決めたといわれる有名な神社です。弁慶も別当湛憎の子供だったとか。

闘鶏神社を過ぎると国道424号線に出ます。国道沿いに歩いて旧道らしきところは旧道を通り、紀伊新庄の駅を通過して42号線にぶつかる手前高台に大潟神社があり一寸休憩しました。(1時10分〜20分)

42号線の下をくぐり、山道を新庄峠に向かったまでは良かったのですが、工場の辺りで道を間違え42号線の峠信号の辺りに降りてしまいました。お陰でいくつかの史跡を見逃してしまいました。
大辺路闘鶏 大辺路大潟 大辺路いちはら
闘鶏神社にある弁慶と湛憎 大潟神社にあった石、これが由来? 檪原(いちはら)神社

42号線を歩いてJRの跨線橋を渡ったのが2時頃、少し旧道を歩いて朝来(あっそ)の駅近くの檪原(いちはら)神社があり参拝して休憩しました。(2時10分〜20分)

ここから日神社へ行く道は二つ考えられます。このまま42号線を直進し郵便橋で国道と分かれて更に富田川の右岸を行き、「血深の渡し」で左岸に渡ったのが本来の大辺路。その脇道としては、神社から山王橋で川を渡り左岸をずっと歩くというものです。前者が近そうなので本来の大辺路を取ります。
大辺路大ウナギ 大辺路魚観音
大鰻生息地の看板と碑 魚に乗った観音様

42号線ばかり歩くのも能が無いので適当に線路の反対の脇道を通って郵便橋まで30分、さらに直進して平の集落を越え白鷺橋に着いたのが3時15分です。ここから1キロ程先に渡しがあったらしいですが今は有りません。

橋を渡って右折10分も歩いた辺りに大鰻生息地の看板があり平間神社がありますが、この辺りが「血深の渡し」だったのでしょうか。そこから10分程で「日神社」があります。この神社は結構古く謂れもあるらしく社殿もなかなか立派です。
大辺路日1 大辺路日2 大辺路日3
日神社社殿横の王子社 日神社社殿裏の王子社 日神社社殿

ところで日神社から紀伊富田駅までは15分位ですが、この付近に民宿はありません。白浜温泉にはあるでしょうが高そうなので田辺に宿を取っていました。ところが富田から田辺へのJRは4時台が無く5時51分まで無いのです(^▽^;)。早く行っても仕方ないので4時まで神社で休憩していました。

大辺路富田富田橋を渡り駅方面へ歩いて、駅近くの酒屋さんでビールと焼酎とおつまみを買って飲むことにしました。酒屋の奥さんと話していると「バスで行ったらどうか」という。バスの時刻を確かめてからお酒を買えばよいという商売気の無い親切な話。

バス停に確かめに行ったが5時22分まで無い。「やっぱり駅で飲むわ。」と買った次第です。寒い無人駅で殆ど飲み終えたころ電車が来ました。

左の写真はその酒屋さんです。

前方突き当たりが紀伊富田(とんだ)駅です。



大辺路美吉
田辺の宿は駅近くの美吉屋さんです。昔は結構はやって、この部屋で芸者さんも来てドンちゃん騒ぎもあったのですよという広間で二人だけの夕食でした。朝食も豪華でリーズナブルな値段、お奨めの宿です。

富田坂へ

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