大峰奥駈 最終回(行者還岳〜大峰山〜吉野)
5月に南奥駈、6月に弥山から前鬼と歩いてきた奥駈も、今回吉野から行者還岳を歩けば完成です。メンバーはいつもの大阪のOさんと二人です。ところで今回はこれまでの逆峯(北から南へ向かう)を止めて順峯にしました。登りを少なくするためと下山後の打ち上げの関係です(笑)。
2004年7月17日(土)天気晴れ、行者還トンネル西口〜行者還小屋
トンネル西口12時40分−奥駈出合1時43分−一のタワ2時25分−行者還小屋3時35分
前回同様10時に下市口の駅に着くと予約していたタクシーの運転手さんが顔を出した。予約は天川川合からだがと訝ると、「今日は祭りで忙しく、乗せられないので替わりのタクシーを準備した。」とか。バスは川合に11時19分着。
替わりのタクシーでトンネル西口へ。5200円。前回は4600円だったのに。登山届を書き、付近で昼食、12時40分に出発しました。
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登山口から快晴の稜線を望む 明日の悪天は予想もしなかった。 |
トンネル西口から3分の沢にかかる橋、 これ以後水は無い。 |
稜線まで1時間の急登。 |
すぐに立派な木の橋があり沢を渡ります。それにしても良い天気です。暑さだけが気になりますが。一寸誤算だったのは川合の案内所で確認すると小屋には水が枯れて無いという。予想していたので容器は持っていた。二人で6リッターの水を担ぐことになった。
急登1時間で稜線です。出合からは弥山とは逆に左に少し下って行きます。出合から小屋まではコースタイムで1時間20分。急ぐ旅でも無いのでのんびり歩きます。天気は良いのですが西風が強くいやな感じです。
出合から30分程で一ノタワの避難小屋がありました。床も抜けていて宿泊は無理のようです。さらに50分ほど歩いて送電線の鉄塔があり、大川口への分岐を過ぎると行者還小屋です。
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一のタワ避難小屋 荒れている |
稜線の木々の合間から大普賢方面。 |
行者還小屋は立派 |
行者還小屋は立派な避難小屋です。ともかく水場を確認しようと出かけました。行者還岳方面にしばらく歩いて水神さんのような石仏が祭ってあったので、その付近を探しましたが諦めました。本当はもっと歩いて梯子場の上のほうに、かすかに水があったそうです。でも500CC貯めるのに30分とか。
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水神さん |
楽しい夕食準備 |
Oさんが準備した夕食にはプチトマトやキュウリもありました。中国の白酒とブランデーで酔っ払ってしまいました。
7月18日(日)天気曇り 行者還小屋〜山上ヶ岳
行者還小屋5時40分−行者還岳分岐6時−七曜岳7時−国見岳7時25分−大普賢岳8時45分〜55分−小普賢岳9時13分−脇の宿9時50分−阿弥陀ヶ森分岐10時5分〜55分−小笹宿11時30分〜35分−地蔵岳11時50分−山上ヶ岳12時25分
この日は4時半起床、夏の雷が怖いので、早めに行動を終えようと5時40分には小屋を出ました。なんと天気は昨日とはうってかわってガスっています。天気予報からは想像もできませんでした。
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行者還岳への登り |
行者還岳への分岐だったか |
和佐又への分岐 |
行者還岳の裾を巻いて七曜岳に向かいます。暑さを警戒していましたがそれどころではなく、強い西風とガスでOさんは寒さに震えています。行者還岳の分岐から一時間弱で和佐又への分岐があり、すぐ鎖場でピークを超しましたが、それが七曜岳だったらしい。
国見岳を過ぎ1時間も歩くと大普賢岳です。七曜岳付近から国見岳を過ぎるあたりは岩場が多く荷物が重かったり大勢のグループだと時間がかかるかもしれません。我々は荷物も10キロ一寸で二人なので大普賢まではほぼコースタイムを保っています。
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大普賢岳は大勢の人 |
ガスはますます濃くなって |
小普賢辺りかな |
大普賢の登りでは今朝5時前に山上ヶ岳を出た人に3組ほど出会いました。弥山まではまだ6時間ありますね。
大普賢の頂上は多勢の人です。和佐山から登ってきて七曜岳を廻って和佐山に降るのがコースのようです。残念ながら山頂は雲に覆われ何も見えません。
小普賢を過ぎた辺りでノウナシ谷を登ってきたという男女に逢いました。神童子谷からノウナシ谷を詰めるルートは魅力ありそうですね。まあ今はとても無理でしょうが(^▽^;)
脇宿跡を過ぎ、阿弥陀ヶ森の女人結界の門に着いたのは10時すぎ、ここで昼食にする。ここは柏木方面への道が分かれるところで、これ以降「柏木道」という案内がよく出てきました。昼食はレトルトご飯をドライスープに入れて「おじや」を作りました。
11時前に出発、下で汲んできた水は、まだ1.5リッター残っているし、山上ヶ岳までは1時間半だし、余裕でのんびり歩けます。
30分程歩くと豊富な水の流れがあり、すぐ下が小笹宿でした。小さな避難小屋もあり3−4人なら泊まれるようでした。そこから15分程で投げ地蔵辻が有り、地蔵岳の下を巻いて行きます。さらに30分程で頂上の大峰山寺到着です。
本堂が霞んで見えるほどのガスがかかっています。60年振りのご本尊のご開帳だそうで、多勢の白装束の登山者が来ていました。一寸お参りして、すぐ下の宿坊に着いたのは12時40分です。
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白装束の参詣者が大勢 |
頂上から少し降った大峰山寺山門 |
宿坊の喜蔵院 |
我々は喜蔵院に泊まりましたが、他に桜本坊・竹林院・東南院の宿坊が並んでいます。少し離れてもう一軒、計5つの宿坊があるようです。最近は宿泊客が少なく大幅な赤字と嘆いていました。
売上に協力すべく缶ビールを飲みTシャツを買いました(笑)。ガスの中なので外へ出てもしようがないので部屋に入って残りのウイスキーを飲み寝てしまいました。4時ごろになると風呂に入れました。風呂の水は天水、飲み水はポンプアップしているそうです。
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宿坊喜蔵院の内部 |
残りのウイスキーを飲んで |
質素な食事 |
5時から夕食ですが、精進料理と称して質素なものです。余りにも質素なので持参の副食を持ち込んでお酒のあてにしました。
山上ヶ岳から吉野へ