2011年5月31日(火) タクラマカン砂漠縦断

今日は今回の旅のハイライトの一つ、タクラマカン砂漠の縦断です。
クチャからR314で輪台まで行き、そこから南下、砂漠公路を通ってニヤへ、そして西域南道でケリヤまで、830キロのバスの旅です。
そのうち砂漠公路は560キロ、さらに厳密な意味での砂漠の道は446キロ程度とか聞きました。いずれにしても長いことには変わりなく、12時間のバスの旅が待っています。

新疆拡大図
ところで中国の新疆ウイグル自治区に入ると、現地のガイドがゴビタンという言葉をよく使う。
ゴビは石や砂利がごろごろした草木の生えない場所みたいな意味。
タンは平地という意味らしい。

オアシスとオアシスの間はずーっとゴビタンで、人が住める土地は4%しかありません。 こんな使い方です。
砂漠と言うのは、やはり砂丘のように細かい砂でできた場所を指すようです。
なので、ゴビ砂漠というのは砂漠砂漠と言っているようで、よく解からない意味になりますね。でも、日本ではモンゴルから内モンゴルに広がる世界第4位の砂漠のことで定着しています。世界でも通用してるのかな?

8時半にホテルを出発、一路東へ向かいます。
9時50分頃輪台を通過、南に進路を取ります。更に1時間走って10時50分頃砂漠公路の起点となるゲートに到着しました。記念すべき砂漠公路とあって、皆さん記念写真です。私も撮ってもらいました。

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多分 輪台 タリム砂漠公路のモニュメント 入口のゲートをバックに

砂漠公路は石油会社が建設し、1995年に完成したそうです。
ゲートを潜って出発しますが、まだここは厳密な意味での砂漠では無く、緑も少しですが見られます。

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胡楊(コヨウ)の木 樹齢1600年とか タリム河 タリム河大橋

30分ほど走ると、コヨウの木の公園がありました。更に30分、12時にタリム河を渡りました。砂漠を東西に流れる大きな河です。

カラコルム山脈を水源とするヤルカンド川にホータン川やアクス川が合流して、タクラマカン砂漠の北部を東に流れます。かっては、さまよえる湖と呼ばれたロプノール湖に注いでいましたが、今は中途で消えています。ロプノール湖も1962年に消滅し2004年には復活が伝えられたが、2005年にはまた消滅した。

タリム河から更に40分、12時48分に、厳密な意味での砂漠を示す起点を通過した。ここからは両側にある緑は人工的に造林し散水している。砂漠公路に沿って108箇所の井戸を掘り、ホースを張り巡らせて1日のうち何時間か散水している。さもないと道路が砂で埋まってしまうらしい。

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両側 ゴビタン 真の意味での砂漠公路 基点 植林し散水している

その施設を維持管理するため、何十箇所かの井戸に住居を併設し、管理人が常駐している。テレビでも放映されたが、付近に誰も居ない砂漠の真中で生活するのは、いかがなものかと同情する。

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ポンプ施設 これは発電機 こんな若い家族が管理人か

真の起点から2時間ほど走った一軒のポンプ場に立ち寄った。意外にも出てきたのは若い奥さんと子供だった。旦那さんは見回りにでも行っているのか。子供も遊び相手が居ないよなあ。

更に30分ほど走って、15時20分、塔中へ到着。ここで昼食にラグメンを食べた。相変わらず美味い。ここで省道233号が左に分かれる。またここから南は石油施設が無いため公路を走るトラックも少なくなる。

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植栽しているサヴェナツメ 他に紅柳など 緑は両側十数mのみ 塔中へ到着

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ラグメンはこの形で出てきて、奥の具とタレをかける。
タレはピリカラが多いのでかけすぎると怖い。

左の写真 これがほんとの砂漠ですよね。








2時間ほど走って写真タイムとした。細かい砂に靴を脱いで裸足で入ってみた。表面は焼けるように暑いが、少し埋めるとそうでもない。まえから一度裸足で砂漠を歩いてみたかったのです。

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裸足で歩いてみた。

19時丁度、砂漠公路終了(始まり?)のゲートがありました。561キロの石碑もありました。中国のテレビ会社でしょうか、撮影をしていました。

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ゲートから北を振り返っています テレビ局でしょうね 561キロ

ここからは左右に緑が広がり、ニヤ川もあって羊や牛の放牧も行われています。
19時25分頃、ニヤに入り、今度は国道315号線で西にケリヤへ向かいます。この道は古来西域南道としてシルクロードの有名なルートでした。

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オアシスに入ってきた ニヤを通過 国道315号線はまたゴビタンの中

オアシスを出て、すぐゴビタンになった国道を一路西へ走ります。砂漠を見るのも飽きたと思ったか添乗員のNさんが、おとぎ話の本を読んでくれました。なかなかの心遣いです。
しばらくおとぎ話を聞きながら走っていると、はるか左手に雪を頂く山脈がうっすら見え始めました。あれ、ひょっとしたら崑崙山脈かな。ガイドのKさんも、そうだと言う。こんな所から崑崙山脈が見えるなんて、滅多に無いことだという。皆、盛んに写真を撮り始めたので、カメラ休憩となった。

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かすかに見えるか 崑崙山脈 崑崙山脈

「通える夢は崑崙の、高嶺の此方ゴビの原」と三高寮歌に歌われ、憧れていた山です。でも今回は天山山脈ばかりに気をとられ、崑崙山脈が見えるとは思っていませんでした。それだけに望外の幸せでした。

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お疲れの夕食 焼き卵です 羊を裁く

20時55分、ホータンのホテルに到着しました。11時間半、予定より1時間早く到着しました。早速夕食で冷たいビールが美味いのですが、椅子から立ち上がるとふらふらします。11時間もバスに揺られていたので、三半規管がおかしくなったようです。

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炭火で焼いて 出来上がり 若い女性だとこうはいかない

ホテルの食堂では本当のシシカバブが食べられないということで、ガイドのKさんがバザールに連れてくれました。ゆで卵ならぬ焼卵の店が並びます。シシカバブの店に入り1本づつ頂きました。勿論美味いのですがビールが無いのは画龍点晴を欠きますね。
バザールのおじさんやおばさんと記念写真撮りました。

明日はホータンへ行きます