乗鞍 五色ヶ原

五色森乗鞍五色ヶ原は岐阜県の旧丹生川村(現在は高山市)にある。3〜4年前に開かれた標高1500m付近に広がる広大な原生林と滝の自然探勝コースです。

山歩会で誘われるまで私もこんなコースが有ることを知らなかった。

道を開き、避難小屋を建設したり、自然保護のため入場制限もするため、現状はガイド付でないと歩けない。それも1日100人づつ2コース計200人までしか入れない。

ガイド料金は人数により8800円〜20000円と結構高いので6名以上のグループがお勧め。2人で申し込んでも案内所でグループにまとめるのかもしれない。

さて我々は山歩会のメンバーで6人なので8800円。これならいつものダイビングのガイド料金と大差ないのでそれほど驚かない。でも2日間で17600円。


問題はそれだけの価値があるかだが、結論的に充分価値ありと思いました。詳細は本文と写真をご覧ください。

2006年9月23日 天気晴れ

前日朴ノ木平スキー場の公共施設「ジョイフル朴ノ木」に泊まって朝7時半に宿から車で10分の入山口案内所に集合です。なかなか洒落た大きな建物で動物の剥製がいっぱい飾って有ります。

今日は「カモシカコース」、別名滝巡りコースです。ガイドブックを貰い説明を聞きます。案内所の標高は1360m、最高地点の牛首が1620m、到着地の出合小屋が1410mで6.7キロを8時間で歩くといいます。

五色ホテル 五色案内所 五色出発
ジョイフル朴の木 案内所の剥製 案内所の前から出発です

6.7キロを8時間だとよほどゆっくりだなと思いましたが、実際に歩いてみると100m登っては100m下るというアップダウンを繰り返すので結構疲れるし時間もかかりました。

五色水 五色笹 五色牛首
黄檗之水場 ガイドさんのクイズ 最高地点「牛首」

五色滝18時に案内所を出発、すぐ山道に入ります。歩き始めるとすぐ女性のガイドさんが説明をはじめます。木の名前、草の名前、民話など色々です。

最初の目的地は久手御輿滝です。(写真左)ミズメの巨木にいろんな木が着生していたり、ニリンソウの群生地、シラカバの林などを抜けて、湧き水など飲みながら標高1500mの滝直下までざっと1時間です。

五色滝2 五色炭木岩
池之股御輿滝 炭木岩

滝は文句無しに素晴らしいです。名爆百選に入らないのが不思議です。秘境で人に知られなかったのが原因でしょう。

五色滝3ここから牛首まで120mの登りです。一汗掻いて一休みです。

次の目的地「池之股御輿滝」までは70mの下りです。この滝は何段にも分かれて落ちている滝で全貌は見えません。

五色弁当 五色烏帽子小屋
700円のお弁当 烏帽子小屋


今日のお昼はここから50mほど登った烏帽子小屋でとります。途中、柱状節理の「炭木岩」など見ながら11時に到着しました。トイレ付の立派な小屋ですが、靴を脱いで入るのはどうも。

弁当は案内所で頼んだ700円のおにぎり弁当ですが、山で食べるには充分でした。

五色花器 五色水2 五色爪
天然の花器 清水には乗鞍岳の枡が置いてある 熊の爪痕

小屋の周りにはブナ林もあり、クマの爪あとも有ったりします。40分ほど休んで出発しました。

五色青垂1本日のハイライト「青垂滝(あおたれのたき)」は80mほど下った所に有りますが、サワグルミ沢を抜けて滝の岸壁が見えるまでは平坦な道です。

滝が見えると一気に下ります。青垂滝は雄滝と雌滝に分かれている。雄滝は2段に分かれ落差90m、素晴らしい滝です。写真左。

しばし声も無く滝に見とれることにしました。10月末の紅葉の時期なら更に素晴らしいかも。

五色青垂2 五色花1
雌滝です ゴゼンタチバナの実、葉の数注意

隣の雌滝に移ると水量はこちらが多く、落水が日光に照らされて神々しく光っています。でも雄滝を見た後では感激はマイナスされます。
ここからは100mの登りでカンバ尾根を越えます。サワグルミの林の中には昔の炭焼き跡がありました。落葉松の人工林を過ぎると林道に出て、一寸登ってまた下ります。

五色展望台 五色オオガメ 五色出合
明日のコースが見える オオガメノキ 出合小屋

布引の滝展望台から明日のハイライト布引の滝を遠望したら出合小屋はすぐ近くです。
ここでガイドさんの重大発表。娘さんが最近名古屋にお嫁に行き、心にぽっかり穴が開き、我々が名古屋だと聞いて話したくなったそうです。頑張ってください。

午後2時半小屋に到着、7時間の行程でした。
小屋から案内所まではバスで送ってもらいます。35分位かかります。

五色カモシカ 五色シラビソ 五色夕食
今日のカモシカコース 明日のシラビソコース 楽しい夕食

帰ってホテルに戻り露天風呂が最高です。食堂で岐阜青年団OBとかが会議をしていたので、夕食が少し遅れたのですが、お詫びにと部屋までビールが届けられて得をしました(笑)。

翌日のシラビソコースへ