浜街道

本宮道全図

2000年12月29日
大吹峠から歩いている伊勢路の続きです。

12時10分に駅前を出て10分ほどで海岸の名勝獅子岩につく。
本宮獅子 熊野路87 熊野路89
獅子岩も損傷が激しいらしい。 振り返ると鬼ヶ城の洞窟が見える 花の窟のご神体

そこから、浜街道を20分も歩けば有名なイザナミノミコトの花の窟につく。ご神体は45mの巨岩である。
ここに「右本宮道」「左浜街道」の案内がある。

熊野路90

熊野路90

熊野路91

花の窟神社

右へ行けば本宮道

はるばる歩いてきたなぁ


浜街道0
本宮道をいけば産田神社を経て横垣峠に行けるようだ。心をそそられたが今日は浜街道と決めているので海岸を行く。  本宮道へ
1時頃出発して海岸沿いや42号線沿いをひたすら歩く。

熊野路92海岸沿いの堤防が切れる御浜町との堺に着いたのは2時10分頃。

その手前に志原尻の龍神塔を探すのに苦労した。意外に小さい塔が海岸の雑木林の中にあった。写真右。

昨日、尾鷲市の賀田駅を出て波田須で熊野市に入り、今日JRこうしやま駅で御浜町に入る。

丁度熊野市の端から端を歩いた二日間でした。

バスで熊野市駅に帰り、列車の時間まで昼間でも開いている飲み屋をみつけてビールを飲むのはいつものことです。







浜街道 神志山〜新宮

2006年9月16日 天気曇り時々雨 メンバー単独

浜街道 神志山暑い夏も終わり、1週間に渡る税務調査も終わって、今日は前から計画していた浜街道に出発です。台風13号の影響で天気は良くありませんが雨具を準備してお出かけです。
ワイドビュー南紀は11時に熊野市へ着きます。11時33分発の三交バスで神志山へ行く予定です。その間JRは無いのです。陸の孤島ですね。

駅のベンチでコンビニ弁当の昼食です。今日は一寸長いので、着いたらすぐ歩き始める予定です。雨はぱらついて居ますがまずまずです。駅前で待っているとバスが来たのですが、道路の反対側を通過するみたいです。あわてて走ってとびのりました。

11時50分到着、雨具の準備をしてすぐ近くの巡礼の碑を見に行き、12時丁度の出発です。大小二つの石碑は親子連れの哀れな巡礼に見えます。


海岸に出て砂浜を歩くのがコースみたいですが、砂や砂利は歩きにくいので堤防の上を歩きます。雨の七里御浜もなかなか良い物です。荒波や道端の花を見ながら30分程浜街道2海岸を歩くと国道に出ます。その手前に水神さんがあります。

浜街道 巡礼 浜街道 七里御浜
巡礼の碑 七里御浜

国道を渡り、風情のある緑橋を渡ると市木の一里塚が有りました。また国道を渡ってすぐ海岸に出て浜辺の遊歩道を歩くと思って居ましたが、海岸に出てみると遊歩道など有りません。砂利浜は歩きにくいのですぐ国道に戻って歩きました。20分ほど歩くと御浜町の役場があり、その前に遊歩道の案内がありました。

浜街道 水神 浜街道 一木
水神塔 市木付近


浜街道 一里塚 浜街道 一木浜 浜街道 遊歩道1
一里塚 市木の海岸 遊歩道案内


防風林の中を歩く遊歩道で、最初は薄暗い感じでしたが、すぐ明るい良い道になりました。20分の散歩で道の駅七里御浜に着きます。陸橋を渡り、道の駅の裏側を行くのが街道です。

浜街道 遊歩2 浜街道  道の駅 浜街道 尾呂志
海岸沿いの遊歩道 道の駅 パーク七里御浜 尾呂志川

この道の駅は串本への行き帰りに時々利用するのでよく知っています。1時20分から35分まで休憩しました。

出発してしばらく歩くと尾呂志川を渡ります。以前、本宮道を歩いたとき、尾呂志の集落で一泊したことがありますが、この川の上流だったんだと懐かしくなります。しばらくして国道に合流し六部の墓を見ます。

浜街道 六部 浜街道 ビキシ 浜街道 彼岸花
六部の墓 ビキシ様 ビキシ様付近の彼岸花

紀宝町へ入る手前で国道に別れ右に入っていきます。この辺に「ビキシ様」というのが有るはずですが、「ビキシ様」というのが解りません。近所のおばさんに尋ねましたが知らないという。「多分石仏のようなものだと思うけど」と言うと、それならと教えられました。この街道沿いにもう一つ「粥森様」と言うのも解りません。

浜街道 ウミガメ 浜街道 井田 浜街道 道標
紀宝町 ウミガメ公園 井田神社 熊野古道の案内

1時間ほど歩いたので国道沿いの「ウミガメ公園」で2時40分から3時まで休憩しました。これからの行程を多分2時間位と予想しました。
井田神社を過ぎ、横手地蔵の案内を横目にぼんやり歩いていると紀伊井田の駅前にでました。いけない、通りすごしです。先ほどの横手地蔵のほうに入らなければ行けなかった。

引き返して踏みきりで信号待ちしている間に、郵便配達のお兄さんに尋ねました。「新宮まで!。歩いて行くの、この山道を。遠いよ。」「ええ、2時間位かなと思っているんですが。」「2時間ね、もう一寸かかるかもしれないね。気い付けてね。」言い残してバイクで去っていきました。

浜街道 横手1 浜街道 一里塚2 浜街道 横手地蔵
登るに連れて 一里塚跡 横手延命地蔵

山道かあ、一寸甘く見たかなと思いながら登っていきます。登るに連れて眺めが広がり、みかん畑の向こうに鵜殿村の紀州製紙の煙突も見えてきます。新宮は近いよなあと思う頃、3時40分に横手地蔵に着きました。地元の人の信仰も厚いらしく、よく手入れされています。通り掛かった高校生らし女の子も拝んで行きました。一寸お水を頂きました。

すぐ側の導き地蔵も過ぎ降っていくと大きな交差点の上に出ました。バイパス工事で橋になったようです。渡って団地の横を登り街道は続きます。

浜街道 交差点 浜街道 鵜殿 浜街道 粥森
大きな交差点の上に 鵜殿村方面 粥森様

耳切り坂を降っていくとバイパスにぶつかりますが、バイパスはここでとぎれています。42号線で新宮に入ろうとすると鵜殿村の熊野川沿いの細い道路で渋滞します。その解消策がこの紀宝バイパスなのですが、地元の反対で十年以上放置されていると聞いていました。それがここなのですね。4時15分「粥森様」です。

線路に沿ってしばらく歩き、線路を渡って少し行くと熊野川に出ました。4時30分です。相変わらず渋滞しています。川向こうには城山と天理教の立派な建物が見えます。

浜街道 列車 浜街道 反対 浜街道 熊野川
ワイドビュー南紀 バイパス反対の看板 熊野川の対岸は新宮市

浜街道 県堺
渋滞の車の横を歩いて成川交番に出て熊野川を渡ります。昔は成川の渡しが有ったようです。川の中程が県境でここから和歌山県新宮市です。写真左。

速玉大社に着いたのは4時55分でした。ゆっくりお詣りして15分ほど休憩しました。

熊野速玉大社は熊野三山の一つで、いざなぎの命といざなみの命を主神としています。

神代の時代、近くの千穂ヶ峰の向こうにある「神倉神社」に熊野大権現が降臨され祀られていたのを、この地に新宮を建てて祀ったと言われています。

従って、神倉神社を古宮(旧宮)、速玉大社を新宮と言うそうです。

新宮の地名もここから来たのでしょう。

ここの熊野御幸の説明を見ると、歴代の上皇が何回も通っていることが記されています。京都からは治安の悪い山道を3週間以上かかったそうですから、後白河上皇の33回なんか驚異的です。いかなる信仰がそうさせたのでしょうか。

浜街道 速玉1 浜街道 速玉大社 浜街道 御幸
熊野速玉大社 門前です 熊野速玉大社本殿 後白河上皇 33回の御幸と
浜街道 速玉2 浜街道 速玉3 浜街道 速玉4
新宮神社 天然記念物 なぎの木 やたがらす神社、手力男神社

浜街道 城跡
引き返して42号線を渡り、新宮城跡(写真左)の前を通り阿須賀神社の手前から今夜の宿長谷旅館さんに着いたのは5時30分頃でした。

これで浜街道は一応終了ですが、昔の旅人は川端街道で本宮に向かうか、再び海岸沿いを那智大社に向かったのでしょう。明日は那智に向かいます。

那智街道へ

川端街道へ